聖ヶ丘に多摩キャンパスを構える多摩大学。同大学のフットサル部が8月23日から25日まで岸和田市総合体育館(大阪府)で開催された「第15回全日本大学フットサル大会」で優勝し、初の日本一を決めた。9月17日には優勝報告のため、阿部裕行多摩市長のもとを訪れた。大学初の部活として創部してから8年。悲願を成し遂げた。
「日本一になろう」─。2012年4月の創部の際に掲げた目標だ。「学校の旗頭となる部活を」と、近年人気を集めているフットサルに着目し、大学初の部活として創部。日本代表経験もある福角有紘監督を招聘したものの、集まったメンバーは7人。そこから福角監督の指導のもとで練習に励み、3年目に東京都大学リーグ1部で優勝。4年、5年目に2年連続で全国大会3位になり、年代別の日本代表選手も輩出するなど、全国屈指の強豪チームに成長した。
6年目も全国大会に出場したものの、1次ラウンドで敗退。昨年は、都大会決勝でまさかの敗戦。今のチームは、ここからスタートした。リベンジを誓い、改めて「日本一」を目標に、選手たち自らも考えながら練習に取り組み、試合で失点をしても声を掛け合ってコミュニケーションを取ることを意識してきた。
そうして臨んだ今年6月の都大会。緒戦で強豪・明治学院大学を退けると、決勝の相手は昨年敗れた慶応大学。「これまでで一番気持ちが入っていた。全国大会を戦った中でもこの試合が一番熱くなった」と部長の福田恭丈選手(4年生)が振り返る試合は、5対4で接戦を制し、昨年のリベンジを果たした。
7月に行われた関東大会では、持ち前の攻撃力を発揮し、3試合で25得点3失点と大暴れ。2年ぶりの全国大会の切符を手にした。その全国大会では、シードされ準々決勝から登場。北九州市立大学、北海道大学を次々と破り、初の決勝に進出。相手は、同じ関東大学リーグに所属する桐蔭横浜大学。開始早々にオウンゴールで失点するも、前半に逆転。後半にも追加点を奪い、失点を許しながら、5対3で振り切り、悲願の初優勝を飾った。
目指すは連覇
「個性があってがむしゃら。すべての局面で対応できるチーム。歴代No.1」と福角監督は今年のチームをそう評する。「日本一という目標に向かってやってきた。自分の方針もあるが、選手、特に4年生たちが努力して日本一になれた。自分自身も成長させてもらいながら頂点にたどり着いた」と表情を綻ばせる。
キャプテンの南雲颯太選手(3年生)は「昨年、都大会の準決勝で負けて1年間日本一を目標に練習してきたので嬉しい。いろいろな出来事をみんな乗り越え、自主練もして濃くて楽しい時間だった」と感慨深くこの1年間を振り返る。
福田部長は「先を見ずに、チームコンセプトである『一戦必勝』を掲げてやってきた。試合ではうまくいかないこともある。硬くなりすぎずフットサルを楽しんでいるチームが強い。これからも楽しんで取り組んでもらいたい」と後輩にエールを送る。福角監督は「今年のチームが最高の結果を出した。このチームを追い越して、結果として大学日本一、そして連覇を目指していきたい。学生たちには人間性、社会性も求めていきたい」と今後に意欲を見せた。
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