多摩市青少年問題協議会や多摩市社会福祉協議会、児童館、多摩市らで結成された実行委員会(相馬洋三委員長)が主催して10月19日、「ボッチャ2020TAMAカッププレ大会」が都立多摩桜の丘学園で開催された。会場には約300人が訪れ、盛り上がりを見せた。
多摩市では、東京2020パラリンピックに向けて、「障害者理解」をレガシーとすることを目的に、年齢や性別、障害の有無を問わずプレーすることができるユニバーサルスポーツ「ボッチャ」の普及・啓発に取り組んでいる。その一環として、来年春に「ボッチャ2020TAMAカップ」の開催を予定。多摩市民と多摩市の友好都市の長野県富士見町民を対象に、ボッチャを「知り」「楽しみ」「交流する」機会を創出することをねらいとしている。
今回のプレ大会は、関戸に本社を構えるトヨタ西東京カローラ(株)(舟橋竹彦代表取締役)、東京多摩ロータリークラブ(小早川昌稔会長)が協賛。桜の丘学園をはじめ、小・中学生、地元企業、富士見町民らの29チーム約140人が参加した。開会式では、台風19号の影響で参加できなかった富士見町の小学生から寄せられた手紙が読み上げられた後、協賛するトヨタ西東京カローラ(株)の手塚茂美常務取締役から阿部裕行多摩市長にボッチャセットが貸与された。連光寺小学校の田代陽菜さん、桜の丘学園の日下部健裕さん、相馬会長による始球式が行われた。
多くの人と交流
大会は、予選リーグから白熱した試合が続出し、勝ち抜いた5チームが決勝トーナメントに進出。決勝は鶴牧中学校チームと、インクルスポーツクラブ多摩チームYが対戦した。多くのギャラリーが固唾をのんでプレーを見守り、一投ごとに拍手や感嘆の声が上がる中、ボッチャ日本代表経験のある山下智子さん率いるインクルスポーツクラブ多摩チームYがその実力を見せつけ優勝した。
山下さんは「障害がある人も、ない人も一緒に同じ大会に出れたのが楽しかった」と話した。鶴牧中学校チームのキャプテン・池田勝輝さんは「まさかここまで来るとは思っていなかった。決勝は作戦が全然通じなかった。普段同じ歳の子としか接しない中で、桜の丘学園のチームと昼の空いた時間に練習試合もできたし、いろいろな人たちと交流ができて楽しかった」と振り返った。
大会アドバイザーのインクルスポーツクラブ多摩代表の影近卓大さんは「子どもからシニア、支援学校の子どもたちがまったく同じルールで競えあえるスポーツ。これだけのチームが参加して大会ができたのは良かった。パラリンピックが終わっても残るような大会にしていければ」と話していた。相馬委員長は「この大会は、青少協連光寺・聖ヶ丘地区委員会と、桜の丘学園、近隣の小・中学校、地域住民とが一緒にボッチャの大会を始め、根付いたことがきっかけとなった。ボッチャは、共生社会の実現に向けたフラッグシップスポーツになる。今後も市民スポーツとして、広がっていってほしい」と今後に期待をのぞかせた。
![]() (左上)相馬委員長、田代陽菜さん、日下部健裕さんが始球式を行った(左下)優勝したインクルスポーツクラブ多摩のメンバー(右)トヨタ西東京カローラ(株)の手塚常務から阿部市長にボッチャセットが手渡された
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