「せいせき音フェス実行委員会」の実行委員長を務める 矢野 桂子さん 連光寺在住 58歳
「地元愛」で恩返し
○…10月25日(日)に行われる「せいせき音フェス」。今回はコロナの影響によりオンライン配信での開催。正午からユーチューブやフェイスブック、ツイッターを使ってプロ、アマ問わず音楽を愛する20組以上のアーティストの演奏動画を配信する。「子どもたちも楽しんでもらえる曲もある。『聖蹟愛』いっぱいの動画を楽しんでいただければ」と笑顔で話す。
○…「聖蹟で音楽イベントができないですかね」。夫と営む鉄板焼き店に訪れた女性客の一言がきっかけだった。昨年2月に第1回を、10月に第2回を開いた。つむぎ館の協力でワークショップを開き、思い描いていた世代や障害の垣根を超えた「バリアフリー」なイベントが実現した。だが、コロナ禍では第3回に向けたミーティングはままならなかった。「イベントが認知されていない中で辞めたくなかった。少しでも足跡を残したい。今後の糧にもなる」とメンバーの思いが一致し、オンラインでの開催に至った。
○…多摩で育ち、就職して一度離れたものの地元に帰ってきた。「知人も多く個人で頑張っている素敵なお店も多い。楽しい街」と微笑む。長年ここで生活する中で、いつも親や友だち、地域の人たちに支えられてきたという。「地域への恩返し」。その思いがこのイベントにもつながった。「音楽を通じて、みんなが好きな聖蹟の活性化のお手伝いができたら」と優しい眼差しで語る。
○…保育士として長年都の福祉施設に勤めていた。そこで気付いたのが「人」と関わることが好きなこと。今は店や商店会で出会った多くの人から日々刺激を受ける。「自分にできる範囲で、少しでも地域に恩返ししたい。もっと楽しい街にしていきたいですね」。地元愛が止まらない。