多摩市立図書館では1月25日(月)から、自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンから電子書籍を閲覧・貸出ができる「電子図書館サービス」などを新たに開始する。12月14日からは、すでに図書館館内の混雑状況を確認できるサービスなどもスタートしており、新型コロナウイルスが感染拡大する中でも、図書館の利用を促進する取り組みが進められている。
コロナ禍で図書館を訪れなくても利用できるようにと、図書館ホームページから利用できる新サービスの導入を進めている市立図書館。
そのひとつが「電子図書館サービス」だ。専用ホームページ「多摩市電子図書館」にアクセスすると、電子書籍の貸出や予約等をすることができ、図書館に来館しなくても、自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンから閲覧できる。今回のために導入した電子書籍は、絵本や小説、実用書、オーディオブックなど約3500タイトル。貸出は2週間で1回限り。後に予約が入っていなければ延長もできる。利用は、多摩市在住・在勤・在学で図書館利用者カードを持っている人でパスワード登録されている人。未登録の場合は図書館窓口で手続きできる。
この電子図書館サービスは、コロナ対策だけでなく、2019年6月に施行された「読書バリアフリー法」にも対応。音声読み上げ機能や、文字の拡大などの機能がある書籍なども導入しており、障害者や高齢者、日本語が母国語でない人らでも利用しやすいようになっている。加えて、平日の利用が難しい若年層に家庭での読書や調べ学習に活用してもらうこともねらいとしている。
3Dなどで公開も
同じく1月25日から「多摩市デジタルアーカイブ」もスタート。これは市が所有する図書、出版物、博物品、歴史的資料等の公共的な知的財産をデジタル化し、インターネット上で電子情報として共有・利用できるというもの。1997年に刊行された「多摩市史」や、市指定有形文化財の『調布玉川惣画図』、市内和田の百草遺跡や向ヶ岡遺跡の発掘調査で出土した縄文土器などを、高精細ビューアや3Dで公開することで、普段広げてみることができない大きな資料や、立体物の内側や裏側を見ることができるようになるという。
また、すでに導入されているのが「館内混雑状況お知らせサービス」だ。図書館ホームページに貼られたリンクの専用ページから「混雑状況」を確認することができるこのサービスは、昨年8月に市がIoTサービスを使った事業を展開している民間企業と協定を結び導入した、災害時の避難所の混雑状況を可視化できるサービスを転用。来館者による「密」を避けることをねらいとしている。
市立図書館では「電子図書館サービスは、今後タイトル数を増やしていく予定。こうした新しいサービスを取り入れることで、感染防止対策にもつながる。日中利用が難しい若年層や、感染予防への配慮が必要な方々が在宅で利用ができるようになるので、多くの方に利用していただければ」と期待を寄せている。
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