国内で新型コロナウイルス・ワクチンの接種が始まった。3月1日現在、ワクチン供給の時期や量が不透明のなか、多摩市も市民への接種開始に向け準備を進めている。先月24日に行われた定例記者会見で阿部裕行市長は「事前予約システムを構築するなど、混乱が起こらないよう進めていきたい」としている。
記者会見で示された、先月24日時点の市が計画するワクチン接種の形はこうだ。対象者は市内在住の16歳以上、13万1000人とし、接種は無料。ファイザー社製を使用し間をあけて2回の接種が必要とする。
開始時期は供給量に合わせて変動するとした上で、順番は、東京都が管轄する医療従事者の後、65歳以上の高齢者と市内の高齢者施設で働く介護従事者を対象として、その後、基礎疾患のある人、一般へと対象が移る。仮にワクチンが予定している供給量よりも少なかった場合は、65歳以上の高齢者区分であれば各年代ごとに接種を進めていくなどの考えがあるという。
通知は郵送コールセンターも
周知は市の広報紙、HPを始め、多様なツールを用いて市民へ情報を提供していくとし、接種に関する通知は郵送。
事前予約制として、PCやスマートフォンなどから予約できるウエブシステムや、電話で自動音声を聞きながら申し込めるようにもし、コールセンターで対応する形も取る。
「PCなどの操作が苦手な高齢者などにも考慮した。コールセンターについての詳細は3月中旬に発表予定。活用してもらいたい」(市担当者)
当初は集団
一方で、接種を行う場所は関戸公民館と永山公民館、多摩センター駅徒歩10分のKDDI(株)が運営する研修宿泊施設「リンクフォレスト」の3カ所を予定。当面は集団接種を想定する。
阿部市長は、多摩市医師会の協力のもと、実施していくとし、「供給が整い次第、集団接種から市内の診療所など50カ所で個別に接種できるようにしていく考え。医師は医師会、看護師は人材派遣会社などの協力を得て確保していく」と話した。
臨機応変に対応
また会見では、市担当者から混乱を避けるためにも、市の関係部署などへのコロナワクチンに関する問い合わせは避けるよう明言があった。
阿部市長は「毎日のように状況が変わっているところ。ワクチンの割り当て量に見合った形で臨機応変に準備を進め、混乱が起こらないようにしていきたい」としている。
![]() 会見で発言する阿部市長
|
多摩版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|