新型コロナウイルスのワクチン接種が多摩市内でも本格的に始まる。現在は東京都が主幹となり、医療従事者への接種を行っているところだが、市と共に事業を進める多摩市医師会によると、市内の高齢者施設で働く介護従事者らや、65歳以上の接種が始まるのは5月の大型連休明け頃になる見込みという=4月12日時点。
市医師会の田村豊会長が語った。
高齢者施設で働く介護従事者らや65歳以上の後は、基礎疾患のある人、一般へと進めていく予定とし、接種場所となるヴィータ・コミューネ(関戸公民館)、ベルブ永山(永山公民館)、多摩センター駅近くの研修宿泊施設「リンクフォレスト」の3カ所では、同会会員である医師が予診、接種にあたるという。
接種に関して医師不足が指摘される地域もあるが、市医師会は会員の医師に対して、各診療所の休みとなる曜日にワクチン接種への協力を求め、「現状、希望日が集中することもあるが、会員の理解のうえ、医師を配置できるよう調整を進めているところ」と説明する。
また、ワクチンが安定して供給されるようになった際は、各診療所での個別接種も選択できるようにしていく方針と言い、「市内30〜40カ所を想定している。市民には、集団か個別か希望する形を選んでもらいたい」とする。
「焦らないで」
一方で、市民に求めることとして、「当初はワクチンの供給量が不十分のため、希望する日に予約が取れない可能性もあるが、国は十分な量の供給を明言している。焦らずに順番を待ってもらいたい」と話し、「現在まで、世界で1億人以上が接種したワクチンだが、大きな副作用がみられたケースは少ない。安心して接種するようにしてほしい」と訴える。
加えて、今回のワクチンはおよそ3週間を空けて再度接種する必要があるが、「1回目でおよそ7割の効果といわれ、2回目でほぼ100%とされる。忘れずに接種してもらいたい」と解説している。
受診離れは?
コロナ禍のなか、感染を恐れ、日常的に医療機関を受診しない人が増えているとの声も聞かれるが、市内外で10近い医療機関を運営する田村会長の医療法人では、今年に入り徐々に受診患者が戻ってきているという。
「特に多摩市内。都心の患者よりも、かかりつけ医を信頼し、来院してくれる方が多いと感じる」と話し、「当医師会会員の診療所もしっかりとしたコロナ対策を実施している。安心して来院してもらいたい」と呼びかけている。
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