高校新体操の全国選抜大会が先月末、北海道で開かれ、多摩市内在住の梅本茉苗さん(3年/大会時は2年)がキャプテンとして率いた日本女子体育大学附属二階堂高(世田谷区)が女子団体の部で優勝。日本一に輝いた。出場した5人の息の合った演技が他校を寄せつけず、梅本さんは「優勝できるとは思っていなかった。信じられない気持ち」と話している。
ダークホースとなった--。13メートル四方のフロアのなか、クラブやフープなどの手具を手にした5選手が音楽に合わせ演技する競技。梅本さん率いる二階堂高は、インターハイ優勝の実績もある新体操の名門校であるものの、近年は強豪が集まる東京都大会などの予選を突破できずにいたことから、前年に好成績を収めた学校が後半に演技順をまわされた一方で、二階堂高は前半に。
ただこの日の二階堂高はそんな前評判を覆す「舞い」をみせた。難度の高い技に対する評点と、団体演技における完成度の2つの視点で順位づけされるなか、難度こそ、2位になった高校に劣ったものの、持ち前の完成度の高さを示し、他校を引き離した。直前の練習までチームは一つになれず、十分に「通し」の練習ができていなかったなかでの快挙だった。
梅本さんは「今のメンバーとなって初めての全国大会。優勝できるとは想像できなかった。周囲から祝福してもらい、ようやく日本一になったことを実感できた」と笑顔をみせ、同高の森田恵美監督は「経験の浅さもあり、チームがまとまるのに時間がかかったが、試合当日は、5人が鋭さのある力強い演技をみせてくれた」と振り返る。
4歳から
4歳の時に新体操を始めたという梅本さん。小学校高学年になる際に入った町田市にあるクラブチームで力をつけ、中学校時代に実績をあげてきた。
高校進学にあたって選んだのが、4歳違いの姉が通っていた二階堂高だった。姉は同高がインターハイで優勝した際のキャプテン。ただ、それをプレッシャーと感じることなく、伸び伸びと練習を重ねてきたことが今回の快挙につながった。「姉の存在に関わらず、高校日本一になりたいという思いが強かったんです。次は夏のインターハイで優勝したい」と梅本さん。そして、「その前に関東予算を突破しなければ。まずはそこが一番大切です」と目標であった日本一を達成したなかでもそう語る。
森田監督は「今のチームは茉苗がしっかり練習するから、みんながその背についていく。頼れるキャプテンです」と語っている。
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