多摩市在住の砂間敬太さん(25歳・イトマン東進所属)が8日、競泳の男子200m背泳ぎで東京五輪出場を決めた。所属する会社が立ち上げた愛宕にある競技者向けのプールで練習を重ねての栄冠。「今回の五輪に出場する、多摩市民第1号と思う」と市の担当者は話している。
選考会となったのは、4月上旬に江東区で行われた水泳の日本選手権。優勝候補の一角として臨んだ砂間さんは予選、準決勝を順当に通過すると、決勝では、この種目の第一人者で所属チームの先輩でもある入江陵介選手にスタートから付き、中間の100mを2位で通過。ゴールが近づくにつれ、ラスト50mでかわされ五輪出場を逃がした5年前の選考会の記憶が蘇ったというが、今回は「がむしゃら」な力泳をみせ、2位で逃げ切った。
タイムは1分56秒22。日本水泳連盟が定める五輪の派遣標準記録をおよそ1秒上回り、自身初の五輪出場を決定づけた。「予選、準決と余裕をもって、と臨んだが、身体が思うように動かなくて不安だったが、気持ちの問題だったと思う。五輪出場は素直にうれしい。積極性は忘れないようにした」と砂間さんは笑顔をみせる。
2年前から
奈良県出身の砂間さんが市内で生活するようになったのは、2年前。
母校である中央大学(八王子市)を卒業後、現在所属する競泳の名門イトマン東進に就職し、愛宕のプールや引き続き中大で練習を積むことになったため、「より練習に集中できるように近場へ」と考えたのだという。「多摩の自然豊かな点が気に入っています。練習後のリラックスにつながる」と砂間さんは街のことに触れ、聖蹟桜ヶ丘駅周辺で食事や買物をすることが多いのだという。
五輪出場が決まり、現在は強化合宿に入っているところというが、課題である「前半のスピード」の強化をしていきたいと話す。
「今大会で最初の100mを57秒で入ったが、世界基準は54秒。よりテンポ速く泳げるように練習を積んでいきたい」と意気込みを語る。また、多摩市民に対しては「持ち味の積極性を見てもらいたい。私の笑顔も」と語っている。
市の担当者は「多摩、第一号。ぜひ取材し、応援させてもらいたい」と快挙に興奮冷めやらない様子で話している。
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