11日、多摩市議会の臨時会が開かれ、33代目となる議長と副議長が選出された。任期は2年後の2023年4月末まで。双方の横顔をみる。
藤原正範 議長
記録が残る1971年以来、同じ任期中に2期連続して議長に就くのは初。今回は全会一致での選出だった。
前回の2年間を「迅速な議会を心がけてきた。今は変革の途中」と振り返り、連続しての就任については、市長や市、同じ会派の議員であっても忖度しない取り組みが支持を集めたと自覚する。「引き続き、議会進行を妨げるしがらみや古い慣習を取っ払っていきたい」と2期目への意欲を示す。
一番貢献できる
情熱の人だ。台東区で生まれ育ち、空手や野球のいわゆるスポ根漫画を見て育った。実際に空手を始め、曲がったことが嫌い。幼い頃から、漠然と「将来は人を助けられる仕事に就きたい」という思いを持ち続けてきたという。
議員を意識し始めたのは高校生の時。世のなかに一番貢献できる仕事と考え、実際に夢が近づいたのは大学卒業後と振り返る。
留学を経て経営コンサルタントとして独立した際に知人に紹介され、国会議員の秘書を務めるように。多摩へと移り住んだ年にそこから生まれた人脈に市議会議員への挑戦を勧められた。「やってやろうと。移り住んできた多摩で骨を埋めようと考えました」
街頭演説4千回
市議となって5期目。大切にしてきたのは、街頭演説。国会議員とは異なり、市議は「顔を知られていない」という思いからこれまで継続してきたと。早朝から市内の駅に立ち、市政のことだけでなく、駅利用者らが興味をもつ内容に触れてきた。その数はこの4月で4千回超え。市民相談会にもなっている「駅頭」が議員生活のベースになっている。
コロナ対策中心
議長2期目も、コロナ対策について考えることが中心となる。昨年、そのスピード感を高めようと自身が声をかけ立ち上がった市の災害対策にあたる連絡会がそのためのツール。行政側ではなく、議会が主導する珍しいケースとなったが、「市長らとコミュニケーションを深めつつ、コロナに立ち向かっていきたい」。62歳。熱い気持ちで皆を引っ張る。
「市長の行動チェックする」橋本由美子 副議長
1991年初当選の8期目。長野県出身で歯科衛生士を経て市議会議員になると3人の子どもを育てながら活動を継続してきた。弱い立場の人たちを救いたいという思いが原動力の一つ。
副議長就任は2度目だが、「市長のやっていることをチェックしていくという議会の役割を忘れずに職務を全うしたい」
今年70歳。女性議員のロールモデルとしての役割も担う。
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