多摩市の定例記者会見が先月27日、市役所で開かれ、新たに始まる2つの事業についてや、市制施行10周年の記念事業の一環として行われたタイムカプセルの埋設に関することなどについて話があった。
戦争証言を「保存」
戦後75年が経過して、戦争の体験を語ることのできる人が年々少なくなっていることから市は、日野、国立両市と連携して戦争の体験談をパネルや冊子として記録・保存していく事業を実施する。戦争の体験文をまとめた冊子を作成するほか、専用の機器をかざすと戦争体験文を生の声で聞くことができるパネルをつくる。
今月1日から8月31日(火)まで、3市の在住者またはゆかりのある人から、戦争証言を募集していくとし(およそ30人分)、落語家の林家木久扇氏や、歌手の加藤登紀子氏、ファッションデザイナーのコシノヒロコ氏らが選考に加わるという。
「できあがったものは、戦争の悲惨さや平和の尊さを次の世代に伝えていく貴重な資料としていく考え。3市の図書館などに寄贈する予定」としている。
飲食店への支援も
また市は、飲食店の事業継続のための新たな支援事業にも取り組む、とする。条件を満たした市内事業者がテイクアウトやデリバリーを利用した消費者にサービスの一環としてノベルティをプレゼントできるようにしていく。市で制作した保冷バックなどの「グッズ」を提供し活用してもらう。一方で市は、この取り組みをプラスチックごみ削減にもつなげていきたい考えで、テイクアウトなどでリユース容器などを使用した事業者には必要となる経費を補助するという。
「名乗り出て」カプセル埋設者
市は、市制施行10周年の記念事業として、永山の公園にタイムカプセルを埋設した人物を探している、とも発表した。現在41から52歳歳前後の人が候補になるといい、今年の11月に、市制施行50周年の事業としてそのカプセルを掘り起こす際に「なかに入っている思い出の品をお返ししたいと考えている。私かも、と思われる方は市まで連絡を」と担当者。
記録によるとカプセル内には、豊ヶ丘児童館のキャンプの感想文集や、一ノ宮児童館の素焼きの手形版などが入っているという。
新たに埋設
また、市は今年11月の「掘り起こし」後には、新たなカプセルを埋設する計画があるとした。
その際は、企業から埋設場所を示す標柱制作のための協賛金(ひと口5万円)を募り、30年後に掘り起こす計画を立てているという。
カプセルを埋設した記憶のある人や問い合わせは市企画政策部企画課【電話】042・338・6813へ。
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