関戸熊野神社の老朽化した本殿や拝殿などを修復しようと氏子ら関係者が奮闘している。今年9月まで寄付金を募り工事を開始し、来年6月に完成を迎える計画で、筆頭総代である持田裕一さんは「5カ年計画で進めてきた。地域の守り神。協力をお願いしたい」と話している。
同神社は1489年創立。現存の本殿は1786年に当時の関戸と貝取地域の境であった現在の地(関戸)に建立され、以来、地域の守り神として崇められ、住民たちの拠り所となってきた。時代の変化と共に周辺の街並みが変わり、他の地域から移ってきた新住民が増えてくるようになってからも、同神社では夏祭りや節分の行事に合わせた催しなどが開かれてきたという。
5年前から
そして更に、神社に関する取り組みが活発化していったのが5年前。代替わりに伴い、神社の総代に持田さんや、責任役員の一人である小形日出男さん、現在、神社の事業部会を引っ張る鈴木克己さんらが就くようになると、「神社をより地域の盛り上げ拠点に」と活動が活発化。この数年は、子どもから高齢者までが立ち寄る場所になっていた。
そんななか出たのが、建物の老朽化の話だった。雑談から徐々に話が本格化していき、数年前に本殿や拝殿の老朽化を調査したところ、傷みが酷く、修繕を決定。寄付金を募るようになったという。持田さんは「数年前から寄付を募り、既に多くのお気持ちを頂いている。本当にありがたい限り。引き続き、お願いしたい」と笑顔をみせる。
桃を「名物」に
一方で、同神社に「桃の神さま」がまつられていることを周知していこうとする動きもある。
全国でも数少ない「桃の神さま」がまつられているとして、市外から同神社を訪れる人がいたことなどから、「桃を名物に神社の知名度をあげていこう」とする機運が関係者のなかで高まっていったのだという。
神社の「事業部長」の肩書をもつ鈴木さんは「桃の神さまは、ピンチから助けてくれるとされるもの。コロナ禍の今、みなを疫病から救ってくれるのではないでしょうか」と微笑み、「桃」をPRするため、今年に入り、境内にハナモモを植えたという。
「多くの方にお参りに来てもらいたい。コロナが収束し、早く、神社で盛大なお祭りを開催できるようになれば」と鈴木さんは関係者皆の声を代弁して話している。
多摩版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|