野良猫の保護活動などにあたるNPO法人キャットセイビア(落合)が保護した猫を高齢者に紹介し、ペットとして迎え入れてもらう取り組みを進めている。今年3月には多摩市の民間提案制度の対象事業に採択され、代表理事の伊沢浩美さんは「生活の糧にしてもらえれば。利用者からは『自宅が賑やかになった』などの声をもらっています」と話している。
スタートは昨年。同団体が行き場の無くなった野良猫を保護し、里親となってくれる人を探す活動を進めるなか、若い猫はもらい手が付きやすいのに対し、人であれば65歳ぐらいにあたる10歳以上の猫は「残ってしまう」傾向にあることがきっかけとなった。
なんとか高齢の猫を引き取ってもらおうと考えた伊沢さんが目をつけたのが、高齢者。保護猫の活動などを通じて、若い猫は素早く動くため、高齢者のなかには「飼いづらい」と感じている人が少なくないということを以前から聞いていたためだ。比較的、動作のゆったりとした高齢の猫であれば高齢者も飼いやすく、歓迎してくれる。そうなれば問題を解決できるのではないか――。
そして周囲へのヒアリングを重ねたうえで、NPOの事業として、高齢の人と猫を結びつけてみることに。人の対象は65歳以上とし、「家族として迎え入れ、最期を看取ってもらえるように」と猫の世話が無理なくできると考える75歳を上限とした。
「希望して頂いた方には面談をさせてもらい、それぞれの生活に合った保護猫を紹介するようにしています」と伊沢さん。うまくマッチングが成立した際は、猫を飼い始めた高齢者に無料通話アプリで状況や困りごとを連絡してもらい、高齢者と猫との生活を見守れるようにしたという。
「まだ数は少ないですが、子どもが独立し、2人で生活されているというご夫婦などが始めてくれています。猫と暮らすことで生活に張りが出たなどの声を頂いています」
市から広報支援
この取り組み「人シニア猫シニアプロジェクト」は今年3月には、市が地域課題解決向けた民間の提案などを支援する事業として採択された。
「この事業によって人も猫も幸せになれば。広報支援していきたい」と市担当者。伊沢さんは「周知が広がり、保護猫を飼ってくれる高齢者が増えていってもらいたい」としている。
この事業に関する問い合わせは同NPO・伊沢さん【電話】042・316・5220へ。
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