新型コロナの感染が再び急増するなか、感染し自宅療養する人が東京都内で増えているようだ。多摩市内で40年以上にわたり在宅医療に取り組む(社医)河北医療財団多摩事業部の事業部長、明石のぞみ氏に聞いた=8月23日起稿。
――市内でも増えている
「当事業部も加盟する多摩市医師会で在宅医療チームを組んでいるが、コロナ患者の往診が始まっている。現在の感染患者の急増を見る限り、今後増えていくのは間違いない」
――対策は
「コロナに関する情報をもつ保健所との連絡手段を確立させ、電話で診療できるようにするなど、市医師会として対応を進めているところだ」
「一方で、マスコミや行政などには感染者に関する現実をもっと周知してもらいたいと考えている。現場は現在、報道されているよりも厳しい状況にある。危機感が伝われば、むやみに外出する人も少なくなると思う」
――在宅でのコロナ患者対応は負担が大きくなる
「高齢者の看護を目的とした在宅医療と比べ、準備すべきことが多いのは確かだ。高齢者が自宅療養する場合はヘルパーなどの協力を求めることができなくなるので、我々医療従事者が全て対応する必要が出てくる」
「また、訪問する際は近所への影響を避けるため、医療従事者は感染者の自宅に入ってから防護服を着用するようになるが、我々の感染リスクが高まるのは間違いない」
――医療従事者の負担は増している
「身体的負担だけでなく、医療従事者の心も心配だ。最近、コロナ患者がたらい回しにあったと聞くことが増えているが、救急車の受け入れを断るのは医療従事者からしたら相当ショックなこと」
「やむを得ず断ったものの、『あの患者さんは無事治療を受けることができたのか』と気を病む医療従事者は少なくない。そんな気持ちを医療にあたるものはもっていると知ってもらえればと思う」
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