国会で披露
重度の障害がある多摩市在住の参議院議員、木村英子さんが先月、橙色の生地に小さな梅の模様が入った着物に黒地の被布を羽織り、国会の開会式に出席した。
この装いを担当したのは聖ヶ丘で着物の修繕などを行う店を開く藤原晶子さん。木村さんからの要望を受け、障害者でも身につけやすい着物を仕立て、羽織から被布をリメイクしたのだという。「私の体に合わせてくれたので着やすい。これからも機会あるごとに着させて頂きたいと思います」と木村さんは感想をもらす。
長年の夢
今回の着物制作を振り返り、藤原さんは「長年の夢が叶った思い」と話す。40年以上にわたって着物に携わってきたなか、「着るのが大変」などの理由で着物離れが起きている現状や障害があり体にあったものがないことから、着物を諦める人たちに、気軽に着ることができるものを提案したいと常々考えてきたのだという。
「どんなに重い障害があっても着物を素敵に着てもらいたいと思っていた。このような機会を頂けてうれしい」と藤原さん。昨秋、知人を介して木村さんの要望を聞いた時から、「絶対に喜んでもらえるものをつくるぞ」と意気込んでいたといい、「木村さんの着物には様々な工夫としかけを加えました」と微笑む。
一方の木村さんは「藤原さんに出会えて本当に良かった。障害のある人にとっても着物が身近になればいいなと思います」と話している。
![]() 着物を仕立てた藤原さん
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