多摩市副市長に4月1日、就任した 陰山 峰子さん 都内在住 52歳
窮地こそ、「私が」
○…「私がですか」--。東京都の職員となって30年。副市長就任を打診され、驚いたというのが正直なところだった。都の都市整備や住宅政策の分野を担当してきたことから、多摩ニュータウンとの関わりは深かったが、多摩を1つの街としてみる機会はこれまでなく、就任が決まり眺めた街は「みどりが多く、空が広い」。副市長就任を新たな学びを得られる機会と意気込む。
○…人の役に立つ仕事をしたいと公務員を志した。幼いころから、頼まれると断れない性格。しっかり者として頼られることが多く、それは都の職員になってからも。人が嫌がる仕事でも、「仕方がない。私が」と窮地の時こそ先頭に立つ。「必要とされる限り、仕事を続けていきたいと考えているんです」。故郷の静岡県で高齢となっても人のために、と働き続ける父親の姿が背景にはある。
○…仕事一筋のなか、40代に入ってからはプライベートにも目を向けるようになった。その1つがテニス。学生時代から運動は苦手だったが、夫に誘われ、渋々始めるといつの間にか生活に欠かせないものに。仲間とラリーを重ね、練習後は一緒に食事へ向かうなど、今では週末の楽しみとして定着している。「仕事と関わりのない友人ができた。それがうれしいんです」
○…着任間もない現在、市役所内の各部署に業務の現状や課題についてヒアリングする毎日を送る。市長を支えることと共に任されるのは街を広くPRすること。街の魅力を知ってもらい、若い世代を呼び込んでいきたいとする一方で、長く住み続けてきた市民にも喜んでもらえる街づくりを理想とする。「みんなで一緒に考えていければ」。任期4年。市民のために全力を尽くす。