市場に新しい一般客を呼び込もうと、八王子市の八王子総合卸売センターにある飲食店が5月5日(祝)、イベントを開催する。キッチンカーやパン屋など市場のテナントではない団体や店舗25組が参加する。主催者は「市場を知るきっかけになれば」と話す。
主催するのは八王子総合卸売センター内に店を構えるサンドイッチ販売店「SEA FOOD MARKET」。参加店や団体は7店舗のキッチンカーや市内外の農家の野菜直売、陶芸家、DJやお囃子など25組を予定する。会場は八王子総合卸売センターに加え、隣接する八王子綜合卸売協同組合の駐車場などを利用する。
発案者で店主の福泉直哉さん(27)は「市場に普段来たことのない人を呼ぶため、出店者はあえて市場と関連のないところに声をかけた。子どもも大人も楽しんでもらえると思う」と構想を話す。
コロナの焦り、機に
父親の滋可さんが同センター内で鮮魚店を営んでいることから市場で育ったと話す福泉さんは「子どものころからの遊び場で実家のようなもの。自分のルーツ」と市場について語る一方で、町田市で飲食店を経営していた福泉さんが、滋可さんの鮮魚店内でサンドイッチ店を開いたのは2020年7月。コロナ禍で市場を訪れた時、人の少なさに危機感を感じたことがきっかけだった。
「目まぐるしく人が動き、活気で溢れていた記憶がある。このままでは市場がなくなってしまうのではと焦った。自分がやるしかないと思った」と福泉さんは振り返る。SNSを活用し、店がメディアに取り上げられる機会に恵まれ話題を呼ぶようになると若い世代が店にやってきてくれるようになったという。
するとなかには「市場があるのは知らなかった」「一般客が入れることを知らなかった」という声を耳にするように。
福泉さんは「市場には他の商業施設に真似できない独自の魅力がある。まずは存在を知ってもらうことが必要と考えた」。そうして発案された催しは5月5日、午前10時から午後3時まで開かれる。詳細はインスタグラム(「NEW.OLD. MARKET」で検索)。福泉さんは「これを機に今後も定期的に開催していきたい」と展望を口にしている。
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