多摩中央警察署は28日、銀行やコンビニで携帯電話を使用しながら、 ATMを操作する高齢者などを見かけた際に「声かけ」を行うボランティア団体を発足させた。 医療費や保険料の過払いがあるとしてATMを操作させ、現金を振り込ませる還付金詐欺などの未然防止を期待している。
名称は「買い物プラスワン!特殊詐欺声かけ隊」とし、同署の管轄となる多摩・稲城市の住民らで構成される多摩稲城防犯協会のほか、帝京大学(八王子市)のアメリカンフットボール部や稲城市の駒沢女子大学の学生らが参加。隊員には日常生活のなか、戸惑いつつATMの操作にあたる高齢者らへの声かけを依頼し、必要とあれば110番してもらうようにする。
同署担当者は「その他、特殊詐欺に関するキャンペーンなどを実施する際に協力をお願いする予定。知らない人に対して声をかけるのは勇気が必要だが、隊員として署から委嘱状を交付することでその後押しになればと考えた」と話す。
隊員に名を連ねた一ノ宮の第一生命保険・八王子支社桜ヶ丘営業オフィスの富川靖洋さんは「社会貢献活動の一環として参加させてもらった」とし、防犯協会・東寺方女性支部の広田幸江さんは「1件でもいいので防ぐことができれば」と意気込んでいる。
減らない被害
取り組みの背景にあるのが、減らない特殊詐欺の被害。同署管内の特殊詐欺被害の認知件数は今年に入り6件で、被害総額は788万4000円(5月末現在)。そのほか、認知件数に含まれない被害届を出さないケースも数多くあるとされ、特殊詐欺目的と疑われる入電件数は同署が把握しているだけでも1月から5月にかけて200件を超えているという。
「当署管内では今年に入ってから、コンビニ店員などの声かけによって16件の被害を未然に防げた。効果が高い方法。隊の発足により未然防止への関心を高め、地域の詐欺被害防止の機運が高まっていければ」と同署担当者は話している。
メンバーを募集
同署では現在、声かけ隊のメンバーを募集している。多摩・稲城両市の地域住民や企業、学校などが対象で、メンバーには委嘱状が交付されるという。詳細は同署防犯係【電話】042・375・0110まで。
![]() 28日に開かれた発足式
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