瓜生小学校(永山)などを拠点とする学童軟式野球チーム「多摩フレンズベースボールクラブ」が先月、徳島県で行われた全国大会に東京都代表として初出場し、初優勝の快挙を成し遂げた。結成5年での躍進の背景には「次を見据えた」指導があるようだ。
フレンズが初出場したのが、「阿波おどりカップ全国学童軟式野球大会」。昨秋に実施された都の新人戦で準優勝し、出場権を獲得。東京都代表として各地の代表チームと頂点を競った。
フレンズは先月18日に行われた初戦で地元徳島のチームを14対1と圧勝し好スタートを切ると2、3回戦、準決勝といずれも接戦ながら勝利をつかみ、決勝戦へ。シードの富山県代表チームとの決勝は中盤まで常にリードされる苦しいゲーム展開となったものの、最終回の6回に一挙に6点を獲得。相手を突き放し初出場、初優勝を果たした。
チームの結成時からメンバーを見続けてきた監督の新町亮さんは「初戦突破が目標だっただけに驚いた。選手たちはよくがんばってくれた」と快挙を果たしたナインを称え、今大会では下位打線のメンバーや3番手のピッチャーなどの活躍がみられたという。
18年に結成
フレンズのチーム結成は2018年。多摩市内で活動していた2つの学童チームがメンバーや指導者不足に陥り、選手層を厚くすることなどを目的に合併して誕生。永山を拠点にしていたチームに所属していた新町さんが今大会で主力となった現在、小学6年生のメンバーの指導にあたることになった。
集まったメンバーには当初から優れたセンスをみせる選手が数名いたといい、「そんな選手たちに負けまいとする雰囲気が生まれたことが全体のレベルを押しあげてくれた」と新町さんは振り返る。
先を見据え指導
一方でチームのレベルアップにつながってきたのが、新町さんの「先を見据えた」指導だ。より長く野球を楽しんでもらうことを第一として、選手一人ひとりから野球における将来の目標をヒアリング。そのためのアドバイスをもとに指導にあたることが、選手らの課題を明確にし、練習意欲を高めることにつながってきたようだ。
新町さんは「私は社会人野球まで経験したが、充実した日々を送ることができた。子どもたちにも同じ楽しさを味わってもらいたいんです」と力を込める。
フレンズが所属する多摩市少年野球連盟の新牧信雄会長は「多摩の学童チームが全国大会で優勝するのは49年の歴史のなかで初めて。凄いこと。強豪チームに育ってもらいたい」と期待を寄せている。
![]() 選手を見守ってきた新町さん
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