一本杉公園(南野)で行われている炭焼きが今年も11月から始まる。多摩市内の公園を維持管理するにあたって発生する枝や伐採木を窯を使い炭化させ、防災用の備蓄燃料や公共施設で利用する炭として再生させる取り組み。20年以上にもわたる活動は地域のつながり創出にもつながっている。
炭焼きを行ってきたのは、環境に配慮したデザインなどを手がけている祐乗坊(ゆうじょうぼう)進さん。炭を使い、河川浄化にあたる取り組みがあることを1980年代に知り、炭について興味をもったことが活動を始めるきっかけになったという。
ドラム缶を窯にし、炭焼きを始めると頼まれて小学校などで体験教室などを開くようになり、住宅・都市整備公団(現在のUR都市機構)から、多摩ニュータウンの30周年記念事業として、一本杉公園での炭焼きを打診されるに至ったのだという。
その提案を快諾した祐乗坊さんは有志の市民らと共に地元産の材料を使い、一本杉公園内に本窯を製作。そして、集まった市民たちと炭焼きに取り組む団体「一本杉炭やき倶楽部」を立ちあげ、活動をスタートさせた。
当初は炭焼きで出る煙について苦情が入り中止を求められることも少なくなかったというものの、祐乗坊さんはその都度、改善策を打ち出し、周囲の理解を得てきた。そして現在、市内公園から発生するせんてい枝などを炭に変え、再利用する取り組みは「SDGsの模範例」として注目を集めるように。祐乗坊さんは「ボランティアの一環として行ってきた。理解が進んできたようで何より」と振り返る。
「里山の縁側」に
活動を通じて、祐乗坊さんの念頭にあったのが多くの人を巻き込むことだ。公園周辺は多摩ニュータウンの開発に伴い、さまざまな地域から移り住んできた人が少なくなく、そんな地域住民らの新たな故郷の思い出になるようにしてきたのだという。
炭焼きの場でコンサートを開いたり、特製のコーヒーを出すなどの「しかけ」を企画し、公園に立ち寄る人たちに積極的に声をかけるなどして、祐乗坊さんは多くの人を活動に巻き込んできた。「そのため、私は炭焼き場を『里山の縁側』と呼んでいるんです。今ではさまざまな人が立ち寄ってくれるようになった。特に子どもたちには大人になった時に故郷の思い出としてこの場を思い出してもらいたいと思うんです」と笑顔をみせる。
来月13日から
今年の活動は11月13日(日)から。この日に煙突の設営や炭材の詰め込みを行い、26日(土)に火入れ、12月11日(日)には炭出しを行う予定になっているという。
「来月6日(日)には鶴牧商店街のマルシェで炭などを販売します。また、炭焼きコーヒーなどは常時、落合の店舗で販売しています。気軽にお立寄りいただければ」と祐乗坊さん。炭焼きの活動については「一本杉炭やき倶楽部」のHPで。炭焼きコーヒーなどの販売についてはゆう環境デザイン計画【電話】042・339・9001まで。
![]() 同公園内の本窯=同倶楽部HPより=
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