多摩センターエリアが「ハローキティにあえる街」となって今年、20年となった。大型商業施設が閉店し、街の活気づくりが叫ばれるなか、起爆剤として白羽の矢が立ったハローキティ。以来、広告塔として同エリアの盛り上げ役を務めてきた。企画を進めてきた多摩市や同エリアの企業らは今月から記念イベントを実施する=中面に関連記事。
同エリアが「あえる街」になったのは2002年。市の担当者によると、街の象徴的な存在の1つだった商業施設が閉店となり、街が転換期を迎えていた頃だったという。元々、同エリアの賑わいを生んでいた屋内型テーマパーク「サンリオピューロランド」のキャラクターであり、その知名度の高さから新たな賑わいを生み出す存在として、ハローキティに白羽の矢が立った。
市や周辺企業などは「あえる街」を前面にPRを開始。エリア内にハローキティに関連するものが並ぶようになり、04年にハローキティは多摩センターの親善大使に就任すると、街の広告塔として活動が拡大。現在は同エリアにとどまらず、市の広報にも影響を及ぼす存在となっている。ハローキティの絵柄入り住民票が登場し、ふるさと納税の多摩の返礼品には関連商品が並ぶように。先日は市の環境啓発を目的に同駅の駅前階段にハローキティが登場した。
市の担当者は「世界的に有名なキャラクター。多摩センターエリアが海外からも注目されるきっかけを生んでくれていると思う。今月と来月は周年イベントを開いていく」と話す。
ファンも歓迎
ハローキティのファンにも、「あえる街」は快く迎えられているようだ。私設のファンクラブをもつ一人は同エリアを「ハローキティタウンという印象」と話す。「あえる街」になって以来、同エリアでハローキティ関連のイベントが増え、市外から多摩センターを訪問する動機になっているという。「キティちゃんの誰とでも仲良くなれるところが好きなんです」
一方で、ピューロランドの来場者数が「あえる街」になって以来、増加傾向にあることによる相乗効果も期待できるところだ。多摩地域の景気動向に関する調査にあたるたましん地域経済研究所の担当者は「街の都市イメージ向上だけでなく、市民の街への愛着度を増す効果もあると考えられる」と話している。
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