多摩センターで低額の個別学習教室を行っている「学習支援サークルBORDERFREE(ボーダーフリー)」が、8月から聖蹟桜ヶ丘でも開くことを決めた。都内の大学生など有志が、教育格差をなくしたいと立ち上げた団体で、聖蹟では無償の集団教室も開催していく。
多摩センで活動
学習支援サークル・ボーダーフリーは2021年9月に設立された。家庭の経済力や環境などにより広がる教育格差を是正するため、勉強したくても塾に通えない子どもたちの受け皿になろうと、大学生有志が集まり質の高い教育機会の提供を目指している。二宮龍斗さん(多摩市在住)、村上晃一さん(調布市在住)の二人が共同代表を務め、同級生などに参加を呼びかけて約30人の大学生が参加した。
同サークルは22年7月から多摩センターで、「放課後学習教室」という名の勉強スペースを開き、いつでも学生に質問できる場を提供。一対一の指導も行いながら、通常の塾よりも低額(月2000円)に設定し、誰もが通いやすいようにした。その後、ボランティアの輪も広がり、現在は20以上の大学から64人の学生が学習指導にあたっている。対象は小学生から高校生まで。
平等な教育を
「低所得世帯の家庭では塾に通えない」「授業についていけない」など教育に関する悩みがあることを多摩市社会福祉協議会から知らされた同サークルは8月5日(土)から、聖蹟桜ヶ丘(多摩ボランティアセンター)でも放課後学習教室をスタートさせる。さらに、無償の集団授業「さくら教室」を開始することになった(小中学生対象)。授業内容は都立高校対策と基礎英語で、大学生が指導する。
共同代表の村上さんは「今回の集団授業は無償で、経済的に苦しい家庭、集団生活になじみにくい、基礎から学びたい人に対して行うもの。授業形式になるので、幅広い人に教えることができるということに挑戦したい」と話す。二宮さんは「個別指導は一対一が基本で講師の不足があり、妥協せざるを得なかった。集団授業にすることで、活動の規模を広げることができる。教えるのは学生だけでなく社会人や経験者がボランティアで加わることで地域のつながりも広げられたら」と期待を寄せている。
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