多摩市教育委員会は、多摩稲城防犯協会や警視庁多摩中央警察署生活安全課と連携し、若年層もターゲットとなる犯罪「闇バイト」の防止啓発を強化している。同署署員による闇バイトに関する防犯講話が3月5日、市立多摩中学校で行われた。
警視庁は、SNSやインターネット掲示板などで、短時間で高額の報酬が得られるといった内容のアルバイトを募集し、特殊詐欺の受け子や出し子、強盗の実行犯など犯罪組織の手先として利用し、犯罪者にまでなってしまうという一連の流れに巻き込まれてしまう、怪しい仕事を闇バイトとしている。
ドラマで啓発
同校で行われた講話には全生徒が出席した。同署署員が「闇バイトは誰にでもかかわること。他人ごとではなく身近に迫っている」と強調し、生徒に分かりやすく理解してもらえるように、犯罪までの流れを描いたドラマを放映した。
ドラマでは一人暮らしの若者が、所持金が少ないながらも家族にも相談できず、スマホで「高額バイト」と検索すると、多くのサイトがあることが分かるという場面から始まる。そして、申込時に匿名性の高いアプリのインストールを求められ、さらに身分証明証の画像や家族の名前など個人情報を求められてしまうという展開に。指定場所から書類を受け取るだけという仕事だが、特殊詐欺の受け子と気づいた時には遅く、足を抜け出すことができずに、強盗を犯してしまうという流れになっている。
映像を見た生徒らは、闇バイトから犯罪に巻き込まれる展開に、真剣な表情で引き込まれていた。その後、署員は「家族に迷惑をかける闇バイトに応募してはだめ」と繰り返した。
見抜くポイント
また、闇バイトを見抜くポイントとして「楽・簡単をアピールしている」「高額な報酬」「書類を受けとるだけ」などの文言があることや怪しいアプリのインストールを求められることをあげ、「世の中に楽をして稼げることはない」と注意を促した。
巻き込まれる恐れ
さらに、大手求人サイトにも載っている場合があることや先輩やOBからの紹介などから闇バイトに手を出してしまうこともあると、身近なところにあってもおかしくない犯罪手口であることも強調した。
市教育委員会の千葉正法教育長は「高校生や大学生など若者が加害者になってしまっているのが闇バイトの怖さ。犯罪に巻き込まれる前に、中学生の年代から啓発を強めていきたい」と話した。
警察に相談を
警視庁では、闇バイトに申し込んでしまったら、最寄りの警察署、各窓口への相談を呼びかけている。
警視庁総合相談センター【電話】♯9110、【電話】03・3501・0110(代表)、ヤング・テレホン・コーナー(警視庁少年相談係)【電話】03・3580・4970。
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