多摩市が今年度から施行実施している「こども誰でも通園事業」。2026年度から全国で本格実施される予定の制度を、東京都26市では初めて市内4園で先行して始めたもので、4月のエントリー期間を終え本格的な利用が始まっている。
保育所などに通っていない子どもを幼稚園や保育所に預けられる制度で、子どもがさまざまな経験をしたり同世代の子どもと関わる機会を創出するねらいなどがある。
月160時間まで
国の制度は1カ月10時間までとなっているが、市は東京都の「多様な他者との関わりの機会の創出事業」と合わせたハイブリッド方式を導入しており、国の10時間を過ぎた人は都の制度(最大160時間)に移行し、合わせて月160時間利用することができる。
4月1日の利用申請開始から、7月2日時点で139件のエントリーがあり、8月には140件を超える見込みだという。市担当者によると、利用者からは好評との声が多く、「双子を育てるのが大変で預けると楽になる」「心に余裕ができて家事や掃除に専念できる」「二人目が生まれると、下の子ばかりに手がかかってしまうが、下の子を預けることで上の子と向き合う時間ができる」などの声があがっているという。
市では本格実施が始まる前の次年度も利用できる園を増やす予定だ。
申請はHPから
この事業の対象は幼稚園や保育所に通っていない、または在籍していない乳幼児(市内在住の6カ月〜3歳未満)。受け入れ月齢は各園で異なる(表参照)。定員などの状況によっては利用できない場合もある。
利用方法は、保護者が市に利用申請する必要がある(原則公式HPからの手続き)。市から保護者に資格者証が発行された後、園との面談などを経て利用開始となる。