日本大学第三高校の硬式野球部監督で、西東京大会準優勝に導いた 三木 有造さん 多摩市在住 50歳
「諦めず努力」引継ぎ伝える
○…2連覇していた夏の都大会。今年は昨秋や春の試合で結果が出せず、ノーシードでの出場に。ただ、選手たちはきっかけ1つで変わると考えていたなか、強豪との4回戦。点差をつけられたまま雨で中断。気持ちが切れがちなところだが、再開後、選手たちは盛り返し勝利すると勢いに乗り決勝戦までたどり着いた。「ナインの心が1つになり、力を発揮することができた」。最後及ばなかったのは監督の力の無さとする。
○…母校である部の監督に昨年就いた。名将から引き継いだプレッシャーもあったが、やることをやるだけと割り切り、1年目からチームを甲子園へと導いた。指導の根底にあるのは名将と共に歩んできた四半世紀を超えるコーチ時代の経験。選手を信じ、諦めずに努力し続けていくことの大切さを伝えてきた。「伝えつないでいく。自分独自の色を出そうとは思いませんね」と笑う。
○…自らも支えられていると感じる。5年前に結婚した妻の存在だ。20年近く一緒にいるなか、野球部の活動を優先し半年で一度しか会えず、破局が脳裏に浮かぶことも少なくなかったが、待ち続け今は生活を支えてくれる姿に感謝の気持ちしかない。「明るく気配りができる人。全ての試合、観戦に来てくれる」。今大会は妻と共に4歳になる息子の姿も観客席に見られた。心穏やかになる。
○…新チームとして新たなスタートを切る。自身が高校3年だった時のチームと比べレベルが高く、「まじめな子が多い」印象。日本一を何度も経験しているチームだけに周囲からは必勝が求められるが、「選手にとってはそれぞれの年が勝負。良い結果に導きたい」。無口な兄貴分。感情を顔に出さない分、秘める思いは強い。
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