多摩市は孤独や孤立、自殺対策相談事業を新たに始めるため、NPO法人あなたのいばしょ(大空幸星理事長)と連携事業協定を結んだ。大空理事長は8月28日に市役所を訪れ、阿部裕行市長と協定書を取り交わした。
市によると、同法人は「信頼できる人に確実にアクセスできる社会の実現」と「望まない孤独のない社会の実現」を目的に設立され、大空理事長は日本で初めて「孤独対策」を提唱したという。
悩みを抱えている人に対し、チャットを用いた相談事業を展開しており、24時間365日誰でも無料・匿名で利用できる。世界32カ国に約1000人の相談員を配置しており、時差を活用して24時間という相談支援体制を確立している。大空理事長は「若年層は電話や対面での相談がしづらい。まずはチャットでつながり傾聴することで、マイナスからゼロの状態にしていきたい」と話す。
必要があれば相談者の了解を得たうえで、課題解決に向けて行政や児童相談所、警察など関係機関と連携し、支援を行っていく。大空理事長は「関係機関につなげることで、地域でゼロからプラスまでにしていく包括的な支援を行っていく」と述べた。
阿部市長は「子どもの自殺者数が増えており、子どもたちの立場になった対策が必要。協定を交わせられたことに感謝している」と話していた。
チャット相談窓口は、多摩市公式HPや市内中学校のHPなどにリンクがはられており、そこから相談ができる。
大空理事長が講演
市は、大空理事長による多摩市自殺対策講演会を9月14日(土)、関戸公民館ヴィータ・ホールで開催する。午前10時から。参加費は無料。
「望まない孤独をなくすには〜こども・若者が抱える問題〜」と題した講演会で、こども・若者を取り巻く環境、自殺の特徴、こどものSOS、行政や地域に求められることなどを語る。
定員は申込み先着約100人。対象は孤独・孤立・自殺対策に関心のある人、支援者、保護者・若年層の家族などとなっている。
問合せ・申込みは市福祉総務課【電話】042・338・6889。
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