多摩市はこのほど、老朽化が進む本庁舎建て替えのための「多摩市役所本庁舎建替基本計画(素案)」を公表した。新庁舎の規模は1万8300平方メートルで、2032年度からの業務開始を予定している。市は素案に対して寄せられた意見などをもとに、計画を決めていくとしている。
「本庁舎建替基本計画」は2023年2月に策定された基本構想をもとに、新しい本庁舎の具体的な機能、施設計画、事業手法などの建設諸条件を明らかにするもの。パブコメを受けて反映した基本計画が定まれば、基本設計(25年度予定)、実施設計(26年度中予定)、解体工事を進めていく予定となっている。
素案では、市民サービスと市役所のあるべき姿を示した基本理念や基本方針、基本機能、事業計画などが公表されている。施設計画では新庁舎の規模が示されており、1万8300平方メートル(3000平方メートルの6層)あり、現庁舎より広くなる。職員などの増加から一昨年には教育委員会が永山公民館に移転したものの、それでも現庁舎の狭隘化が避けられない状況だという。
庁舎配置計画では、周辺住宅地への圧迫感や日影に配慮し、敷地内の南側に新庁舎を建設する。完成後に現庁舎取り壊しとなり、駐車場が配置される予定だ。
これらの事業費は約174億円。当初は123億円規模だったが、資器材や人件費などの高騰により上昇している。市は「コスト削減には努めるものの、社会情勢等により変動する可能性がある。物価高騰の影響も大きく、動向に注意していく」としている。
市担当者は「現庁舎は建設から50年以上が経過している古い建物で、耐震性や設備などに課題がある。新庁舎では再生可能エネルギーを活用し省エネを意識したものにしたい」と話していた。
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