多摩市立公園の中にある駐車場の拡張整備と有料化が今年度に入り、加速している。公園駐車場環境の向上が目的。9月中旬から5カ所ほどの公園が一斉に有料化され、初めて知った利用者からは戸惑いや歓迎など、さまざまな声が上がっていた。
多摩市は、市立公園内に設置されている駐車場について、その多くが駐車可能台数の不足や駐車スペース外への駐車、路上駐車などがあり、駐車場環境の改善や利便性向上を必要とする課題を挙げていた。
このような背景から、市は公園内駐車場の拡張整備や一部有料化を行い、整備費用の税源確保と利用の適正化を図ることを公表した。今年8月中旬から9月中旬にかけて工事のため駐車場が閉鎖され、諏訪北公園や鶴牧西公園、連光寺公園、永山南公園などで、車が駐車できないようになっていた。
市は昨年度、多摩東公園駐車場を有料化した。今年度は7公園が有料化される予定で、来年度も拡張整備の設計・工事、舗装更新など準備を整えた3〜5公園ほどの有料化を予定している。
料金体系は入庫後30分までは無料。以降1時間ごとに100円。午前6時から午後8時までは最大料金700円、午後8時から午前6時までは同300円となっている。
市が管理する公園数は200以上ある。そのうち駐車場のある公園は25カ所ほどあるが、約半数の13公園が有料化される予定になっている。
利用者の声は
テニスコートや野球場が併設されている公園で、テニスをしていた男性は「普段休日は満車の場合が多いけど、有料にしたことですぐ停められたので良かった」「遠くから車でしか来られないので(有料化は)仕方ない」などと話し、壁打ちテニスをしに来た女性は「公園の維持管理のためには仕方のないこと。これだけの緑地を整備するにはお金もかかるでしょう」と理解を示した。
運動施設の無い公園を利用しに、家族3人で来た男性は「ついに有料化になってしまったかという思い。でも楽しい公園なので仕方がない」と話した。また、グループで利用している男性は「(有料化は)賛成。近くの団地の住民や学校でスポーツをしている人、最寄りの駅に向かう人が利用しているようなので、いつも満車のことが多いがすいているので利用しやすくなる。料金も近くのコインパーキングよりは安い」と適正利用につながることを期待していた。
一方で、「無料のほうがいいに決まっている」「公園の使用申請書を出した人には、車のナンバーを伝えることで割引などを適用してほしい」「後期高齢者は無料にしてほしい」などの声もあった。
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