多摩市立多摩中学校でこのほど、多摩中央警察署生活安全課の署員から闇バイトの実態と手口の解説、中学生に向けた注意喚起の講演が行われた。地域学校協働本部の協力。
冒頭、署員が「闇バイトは、犯罪です。バイトという言葉を使っていますが犯罪です」と話すと、この一言で一気に中学生の意識は講演内容に引き込まれた。
そして、署員は若者が闇バイトに引き込まれる手口を解説した。「ホワイト案件」「楽して稼げる」「高額収入」など、ニュースでよく耳にするこのような言葉に騙されて、闇バイトの扉を開けてしまうと、まずは秘匿性の高いアプリのインストールに誘導される。そのアプリでやり取りが始まると身分証明のために個人情報、家族の情報、振込先口座などを聞かれるなど、次々と犯罪の世界に引き込まれてしまうという、一連の流れを説明した。
次に、署員は「まずは軽めのお金を受け取るだけの受け子などの仕事から紹介され、成功すると報酬も払われないまま次の仕事を紹介されます。報酬の支払いをお願いしても次をやったら払ってやるからと言われてもらえません。そこで、1回だけでもうやめようとしても、悪い人達は既に個人情報を知っていることをネタにして『家まで行くぞ』『親に言ってもいいんだな』など、一転して脅しにかかります。やめるにやめられなくなり、ズルズルと続けさせられて、今度は空き巣や場合によっては人を殺してでも金を奪って来いとなり、ここまで来たら警察に捕まるまで自分ではなかなか抜けられなくなります」と話した。
続いて、闇バイトに関する映像では、好きなものにお金を使ってしまって高額の支払いのために犯罪をしてしまった大学生を紹介していた。中学生でも、ゲームの課金等で金銭が欲しくなって、犯罪に巻き込まれるケースがあるとして警告。実際に悪の道に引き込まれて逮捕された中学生もいたという。
最後に、「大事なことは、楽して稼げる高額収入の仕事などはないということを理解してほしい」というメッセージが生徒らに伝えられた。
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