小倉百人一首競技かるたの女性日本一「クイーン」を決める第69期クイーン位決定戦が1月11日、近江神宮(滋賀県大津市)で行われ、市内在住の矢島聖蘭さん(3年)が勝利しクイーン位を獲得した。初めて決定戦に出場し、前クイーンの井上菜穂さんに勝ち、目標としていたクイーンの称号を得た。
矢島さんは小学5年生の時、先に始めていた姉が出場していた大会を見に行ったことがきっかけで競技かるたの世界に。中学生では日本一になるなど活躍し、力を付けていった。中学卒業後に進学した関東第一高校(江戸川区)では、かるた部に所属し2年生と3年生の時には「競技かるたの甲子園」と呼ばれる全国高等学校選手権大会で個人・団体で2連覇を果たすなど活躍をしていた。
4回目の挑戦で
同時に競技かるた女性日本一のクイーン位獲得を目標にしていた矢島さんは、これまでも何度か挑戦していたが、東日本予選どまりだった。今年度に入り、10月に開かれた東日本予選会を制し、11月17日に開かれた西日本代表の薄井恭子さんとの対戦に臨んだ。高校部活での活躍の勢いそのままに、薄井さんにも勝利し、4回目の出場にして初めてクイーンとの対戦にたどりついた。
決定戦は5回戦で行われ、先に3勝した人が日本一の称号を得る。11月に勝利した後、挑戦者となった矢島さんは、決定戦を前に「初めて出場権を獲得して、心理的にも不安定な時間を過ごして、正直自信は無かった」と振り返る。しかし、「年明けから勝ちたいなと思い始めて練習に力を入れ、ギアをあげていった」という。
冷静に判断
初戦は勝利し、2戦目を取られるも、矢島さんは「高校の仲間からも言われていたので1試合は負けるかもしれない」と予感しており、「場慣れする時間があった」と冷静になった。その後、3戦目、4戦目と連勝しクイーンの座を獲得した。矢島さんは「クイーンになった時は本当にうれしかった。かるたを8年間やってきてつらい時もあったので、頑張ってきて良かったという気持ちです。力を付けさせてもらった関東第一高校に恩返しができて感謝しています」と喜びを表した。
卒業後は大学に進学する矢島さん。「(クイーンを)防衛できるように、練習を怠らず、質を上げていきたい」と意欲を語った。
矢島さんはこの間、現役世代最高となる八段に昇格している(九段以降は功労者など)。
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