「市内に伝承される昔話を多くの人に知ってほしい--」
一般社団法人稲城市観光協会は、新たな郷土の名産品として「稲城の昔ばなしまんじゅう」を開発し、昨年10月から観光案内所「いなぎ発信基地ペアテラス」(稲城市東長沼516の2)で販売している。
同協会によると、稲城市内には古くから伝わる昔話が数多く残っているという。過去には市の教育委員会が地域の古老から聞き取り調査を行い、今に語り継がれる30話をまとめた書物『稲城の昔話』が発行された経緯がある。
老舗菓子店と協働
魅力ある昔話に、さらに親しんでもらおうと今回、菓子を作りPRすることになった。開発にあたっては、稲城市内にも店舗を持つ老舗和菓子店「青木屋」に協力を依頼。同店の商品ラインナップにあったミルクバターまんじゅうを採用し、商品化した。同協会の担当者は「『博多通りもん』のような、国内で人気の高いお土産を意識し、多くの人のお口に合うよう選んだ」と語る。
魅力ぎゅっと
加えてパッケージにも趣向を凝らした。包装紙に細かなタッチで市の木「イチョウ」、花「梨」、鳥「チョウゲンボウ」や多摩丘陵の景色といったさまざまな「稲城らしさ」を散りばめた。担当者は「小さいイラストだが、市の特長を詰め込んだ」と声を弾ませる。
包みを開くと、市内のマップが広がり、昔話に登場するスポットが記されている。マップ上に記載された二次元コードからは昔話の紙芝居動画につながる仕掛けも。巻物をイメージしたミニ絵本も同封され多摩川の「河童」など、特に有名な3つの話を紹介している。
商品は現在、観光案内所でのみ購入できる。同協会担当者は「今後は販路を増やし、もっと多くの方に稲城の昔話を知ってほしい」と展望を語る。1箱4個入りで、税込1200円。問い合わせは、同協会【電話】042・401・5580。
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