多摩センター駅近くで6月22日、小学生が道路横断中に乗用車と衝突し、亡くなるという痛ましい事故が起きた。多摩中央署では、その事故を受けて、夏休み前に管内の小・中学校で交通安全の指導を要請。さらに夏休みに入り、子どもたちの外出機会が多くなることから、交通マナーの順守など家庭での交通安全教育を呼び掛けている。
同署管内では、5月末時点の交通人身事故の発生件数は209件と昨年同時期と比較して6件増加。1昨年からは15件増加している。
子どもの事故で多額の賠償
また、昨年1年間の都内での自転車の交通人身事故は、1万1901件と前年比で683件と大幅に増加。その中で最も多かった事故は、信号機のない交差点等で出合った瞬間に衝突する「交差点での出合い頭」の事故で、全体の約45%を占めるという。
過去には、兵庫県で小学生が自転車走行中に、歩行者との衝突事故を起こし、賠償額が9521万円になるという事故が発生。隣県で大学生がスマートフォン、飲み物を持ち、イヤホンをつけながら自転車を運転し、歩行者と衝突。歩行者が亡くなる事故も起きている。
子ども目線で考えて
そうした事故を例に挙げながら、同署では「交通事故の被害者・加害者にならないために家庭での子どもたちへの交通安全教育が大事」と話す。具体的には「車道への飛び出し、駐車車両の前後からの横断はしない」「信号が青でも左右の安全を確かめてから横断する」「トラックなどの大きい車両の右左折時は車両の動きに注意する」など、自転車については「一時停止の標識のある場所や見通しの悪い場所では必ず停まって安全を確かめる」「ヘルメットの着用」などを挙げる。「携帯電話使用運転、イヤホン等使用運転にも5万円以下の罰則がある。視野が狭まり、必要な音や声が聴こえなくなるので注意してほしい」と話す。
「大人はもちろん、子どもたちには大人が行動を理解したうえで、子ども目線で危険な場所を考え、安全な通行方法や横断方法などを具体的に教えてあげてほしい」と同署では話している。
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