2013年に開館した小野路宿里山交流館(山崎凱史館長)は5月11日、来館者数が20万人を超えた。6月2日には記念式典が行われ、地域住民らが祝いに駆けつけた。10万人を超えた2016年6月から3年。周知が着実に拡がっていることに、関係者は喜びの声を上げている。
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江戸時代、大山街道の宿場町だった小野路宿は、大山阿夫利神社に参拝する「大山詣で」の要所として、府中方面からの参拝客で賑わっていた。
小野路宿里山交流館は、当時6軒あった旅籠(はたご)のうち「角屋」を改修したもので、大正末の遺構。間取りはほぼそのままに、木材など一部を再利用した。同館は飲食や休憩ができる交流スペースのほか、情報・物販コーナーなどがあり、小野路の歴史や自然、文化と触れ合うことができる拠点として、また、地域住民だけでなく小野路地域を散策する人たちの休憩施設として、数多くの人が利用する憩いの場となっている。
20万人目の来館者は、開館以来、月に4、5日は多摩市から歩いて訪れているという赤川哲雄さん(73)。記念式典当日は、木島暢夫副市長から赤川さんに花束と記念品が贈られ、祝いに駆け付けた来館者に紅白餅がふるまわれた。
地元の山登りサークルに所属している赤川さんは「足を鍛えるつもりで、里山を眺めながら唐木田駅から歩いてきます。お店の人の温かい接客や美味しいうどんが好きで通っているので、20万人目はラッキー。次は30万人目を狙います」とスピーチし、会場を沸かせた。
木島副市長はあいさつで「日頃より交流館を管理・運営してくださっているNPOの方々にお礼申し上げます。地元野菜や工芸品などの販売は開館以来ずっと好評で、まさにおもてなしの精神で来館者を迎えてくれる接客も、多くの方に喜ばれています。今後も市としても交流館の魅力を発信していきたい」と話し、山崎館長は「これからも皆さんに足を運んでもらい、楽しんでもらえるよう、しっかり維持していきたい」と力を込めた。
同館は新鮮野菜の販売や小野路産地粉を使った「小野路うどん」作り教室など、季節に合わせたさまざまなイベントが好評でリピーター率が高い。
■小野路宿里山交流館(町田市小野路町888の1)/(営)午前9時〜午後5時/年中無休/【電話】042・860・4835
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