クリスマスを施設などで過ごす子どもたちに本を贈る取り組みを行う 藤原 昌子さん 聖ヶ丘在住 75歳
「思い」つなぐサンタさん
○…取り組みは今年5年目を迎えた。新潟県で始まった企画。各地に広まるなか関わる友人に勧められて多摩市内でも始めることを決めた。書店に協力してもらい、「プレゼントしたい」という人が本屋に行けば子どもたちへの「思い」を込めた本を贈ることができる仕組みを多摩でもつくった。自身がもらう立場のように今年はどのような本が集まるのか――。楽しみで仕方がない。
○…夫と共に着物の修繕などを行う店を経営する。昨年までは聖ヶ丘商店街のなかで店を開いていたが、コロナの影響で来店客が減少し、今年から自宅で受付を始めた。商店街ではおしゃべり好きの名物おかあさん。みんなの輪のなかにいたが、店の場所が住宅街のなかに移ってもそれは変わらず、自宅兼店舗でお客さんと話し込んでしまうこともしばしば。てきぱきと仕事にあたる。これも変わらない姿だ。
○…広島県で生まれ育った。幼いころは無口で泣き虫の女の子。そんな自分を好きになれず、「変わりたい」と思い続けるなか、高校への入学が転機に。自分のことを誰も知らない環境で、積極的に周囲へ声をかけると多くの友だちが。毎日が充実するようになった。それはSNSを通じて実生活でもつながる友を得ている現在にもつながること。「今では誰とでも友だちになれますよ」と笑う。
○…幼いころから読書好き。このプレゼント企画で自身は子どもたちが好んで本を読むきっかけになればと毎回、「面白いもの」を選び、贈っている。一方で背景には本を手にして何かしらの生きるヒントを得てもらいたいという思いも。「取り組みを広めていきたい。みんなが笑顔になれるように」。白髪が似合うサンタさん。今年も活躍する。
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