大和青年会議所が主催する「キャンドルナイト」のポスターを手がけた 森 友香さん 上草柳在住 20歳
温かい気持ち、絵に込めて
○…この春から故郷の宮城県塩釜市を離れ、市内桜森にある「エレクトリックデザイン(株)」に勤務するデザイナー。同社が今年から始めた被災地採用の第一号だ。先輩のアシスタントをしながら経験を積み、自身が中心となって任された最初の仕事が、宮城県石巻市と大和市で同時開催される『キャンドルナイト』のポスターだった。「いつかは故郷に関わる仕事がしたいと思っていたけど、こんなに早く実現するなんて」と感激の面持ちを見せる。
○…昨年3月11日、自宅に1人でいるときに震度6強の揺れを経験した。母親とは当日に会えたものの父親とは連絡がとれず、再会できたのは震災の2日後だったという。避難所での生活、車中で過ごす日々、「真っ暗闇と寒さに襲われる夜が毎日怖かった」と振り返る。当時は仙台デザイン専門学校に在学中。関東で就職をしてデザインの勉強をしたい気持ちはあったものの、宮城を離れることに不安があったそうだ。ただ、最終的には両親が背中を押してくれた。「やりたいことがあるなら、やってごらんって言ってくれて。きっと心配だったはずなのに」。 ○…就職するまで、神奈川県に来たことはない。もちろん大和市も初めてだ。「毎日が新鮮。この前は東京スカイツリーにも行ってきたんです」と目を輝かせる。市内散策の途中で見つけた泉の森が今のお気に入り。「自然があって住みやすい場所」というのが、大和の印象だそうだ。この夏は、笑いのたえない実家に帰省するのが1番の楽しみ。「完成したポスターが私からのお土産。喜んでくれるといいな」と満面の笑み。
○…とりあえず現在は勉強中の身。思いついたことを書き留めるために、ノートをいつでも持ち歩く。これは中学時代から続く習慣だ。将来について明確なビジョンはまだ見つかっていないが、「少しでも人を笑顔にできるデザインをしていきたい。いつかは故郷で働きたいかな」と微笑んだ。
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