大和市消防本部(萩野谷公一消防長)は6月14日、これまで小学6年生までだった市少年消防団の入団対象を、2017年度から中学3年生まで拡大すると発表した。震災をはじめとした大規模災害時に地域や避難所で活動できる人材の育成強化などをめざす。
市少年消防団は消防本部が募集、育成を行っている。現在は、市内在住の小学4年生から6年生で構成。団員は週末や長期休暇などに、消火器取り扱いや応急手当、ロープワークといった消防や救急に関する知識や技術のほか、団体行動や宿泊研修などを通じた規律やマナーなどを学んでいる。
消防本部では毎年7月1日から9月にかけて翌年度の団員を募集しているが、今回発表された17年度の募集要項から、対象が新中学3年生まで拡大された。
熊本地震が一つの契機に
今回、中学生までを対象とした理由を、消防本部では主に2つ挙げている。
1つ目は、4月に発生した熊本地震。各避難所などでは、地元の中学生たちが積極的に避難所運営を手伝う姿が多くみられた。担当する予防課は「もし中学生が事前に避難所運営などを学ぶ機会があったら、より活躍できただろう」と話す。
大和市を含む地域では近い将来、高い確率で大震災が発生するとされており、災害時に活動できる人材として中学生育成を進める。
2つ目は、社会人デビューに近づいていく中学生に、より高度な教育を受けてほしいという思いがある。
現在、小学校を卒業した団員のうち希望者は「指導員」として後輩の指導や訓練の手伝いを行っている。消防本部としては、小学生への指導法を学んでもらうことに加え、高い意識を持つ彼らに団員としてより高度な研修を受けてもらい、災害時だけでなく社会人としても必要な知識を身につけてもらうことをめざす。
また、中学生から新たに入団する生徒については、最初の1年間は団員としての基本を学んでもらい、2年目以降、指導的役割も担ってもらうとしている。
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