脳出血で倒れ、重い後遺症と闘う落語家・林家かん平さんの落語会を開く 児玉 勝道さん 下鶴間出身 68歳
運命感じる竹馬の友
○…41歳の時に脳出血で倒れ、その後リハビリを続ける落語家・林家かん平さん。林間小学校の同級生、大和中・大和高の同窓生として、彼の落語会やドキュメンタリー映画の上映会を他の同級生らと一緒に企画・運営する。「当時はそれほど親しかったわけではないんですよ」と苦笑い。それでも『励ます会』を作り、20年以上にわたりサポートするのは、人情話の一つもできそうなエピソードがありそう、と突っ込むが「クラスメイトですから」と事も無げだ。
○…20代半ばの頃、小学校時代の恩師の家で再会。落語を聴き、手拭いをもらった。「元気な時の彼の落語を聞いた最初で最後」。倒れたことを風の噂で聞き、1年後に一門の落語会で復帰した姿を、クラス会で見た。「口が回ればできるのでは」と同級生らと地元での落語会を打診。以来、大和での落語会は24年、44回を数える。落語会では送迎や着物の着替え等も手伝う。「着物を着たことない人間が着せる訳ですから大変ですよぉ」と茶化す。「ただいい加減にはやりたくない」。そこに一本筋が通っていた。
○…落語会をはじめて数年後の平成9年9月9日。自身の48歳の誕生日。9が並ぶ電車の硬券を記念に買った。彼にも、とプレゼントして初めて同じ生年月日であることを知った。最初の出会いから約40年近く経った日のことだ。「縁があったんだなぁ」と感慨に浸る。あまりに自然なサポートに合点がいく、というと大袈裟だろうか。
○…お互いに寄る年波には抗えなくなりつつある。「特にいつまでとも決めていない。義務感でやっても疲れるだけですから。お互いがギブアップするまで」と感傷に浸ることもない。今年の落語会は11月26日。11月3日にはIKOZAで映画上映会とトークショーも控える。「サラリーマンでは中々味わえないことを味あわせてもらっています」と負担がるどころか、感謝の言葉を口にした。
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