大和警察署(小林仁署長)は6月21日、行方不明になっていた市内の小学生男児(10)を発見したとして、神奈川県警鑑識課の警察犬、シェパードのアイル(メス、5歳)とラブラドルレトリバーのバリー(メス、8歳)にビーフジャーキーを贈った。同課の太田豊警部補(44)、澤田拓士巡査部長(31)には表彰状を贈呈した。
同署によると、6月17日、母親に叱られた男児が午後5時頃に外出。家に帰ってこなかったため家族が8時頃通報した。同署は署員50人以上の体制で捜索。さらに、横浜市栄区にある警察直轄の訓練所に警察犬の派遣要請をした。
警察犬は、まず自宅付近の公園で発見された男児の自転車と、家族から提供された男児のジャンパーのにおいをもとに自宅周辺を1時間程度捜索。しかし、においがなく発見には至らなかった。
手掛かりがつかめなかったところ、防犯カメラを確認していた署員から、男児がカメラの映像に写りこんでいる場所があると無線で連絡があり現場に直行。周辺で警察犬がにおいにすぐ反応し、午後11時40分、駐輪場の隅に立っていた男児を発見した。男児は自分が警察に捜索されているとは知らない様子で、警察官は「お母さんは怒っていないから」と男児に声をかけたという。
太田警部補は「発見したのは警察犬だが、防犯カメラの情報が非常に役立った。捜索の連携がとれていた結果」と話した。澤田巡査部長は「ビーフジャーキーはご褒美にあげたいと思う」と笑顔を見せた。