大和高校2年の矢内萌木(もえぎ)さんが、三重、愛知、静岡、岐阜の東海4県を中心に開催される全国高校総体(インターハイ)の陸上競歩(予選3日)に出場する。今年4月にケガを負ったが、6月の南関東大会で自己ベストを更新。夢の舞台に向け、調子は右肩上がりだ。
自己ベストで切符
努力の末に掴んだ切符だった。今年4月、右足を疲労骨折し、思うように練習が積めない日々。刻一刻と予選が迫る中、歩き込むことができなかったが、気持ちは前を向いていた。「水泳などで体幹を鍛え、フォームを考え直す期間になった。ケガをしたことがプラスに働いた面もあると思う」と振り返る。
ケガが治ってから2週間後に行われた5月の県予選では思うようなタイムを出せなかったが、6月の南関東大会では自己ベスト24分40秒44を出し準優勝。4位までに与えられるインターハイの出場権を手にした。自分のイメージ通りにレースを進めることができ、最後まで諦めずに粘れたことが好成績につながったという。インターハイについて矢内さんは「憧れの舞台。まさか私が出場できるとは思っていなかったので嬉しい」と笑顔で話した。
高1で競歩転向
川崎市麻生区在住で、陸上を始めたのは中学生のとき。「もともと走るのが好きで、一人で黙々と出来るのが良かった」と主に800mに取り組んでいた。大和高校に進学し、陸上部に入部するも、すぐに足を痛めてしまい、高校1年生の6月、顧問の薦めで競歩に転向した。
転向後は、競技人口が少なく不安を感じていたが、練習を積んでいくと記録がどんどん速くなっていくことが楽しくなった。「競歩は才能がなくても努力で補って強くなれるところがある」と競技の魅力を話す。
「トップ選手と競いたい」
インターハイへの出場が決まり、現在はさらに上を目指そうという心境になっている。「はじめての大舞台だが緊張せずに挑みたい。出場するからには、トップ選手と競争できたらいい。自己ベストも狙いたい」と意気込んだ。
矢内さんが出場する女子競歩予選は8月3日(金)、三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場で行われる。決勝は4日(土)。
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