若い時期にがんを発症した人のための居場所やつながりを作ろうと活動する「アグタス」が2月15日(土)、初めてとなるイベント「アグタサロン」を南林間駅東口の「楓 シンフォニー(大和市林間1の3の3)」で開催する。
「アグタス」は、アヤジェネレーションプラスグループ(AYA GENERATION+group)の略称。海老名の桜林芙美さん(37)、茅ケ崎の川口健太朗さん(37)を共同代表とし、相模原の阿蘇敏之さん(47)、平塚の園田彩夏さん(27)を加えた4人で活動している。
AYAとは、Adolescent&Young Adult(思春期・若年成人)の略称で、15〜39歳までにがんになった人を指し、AYA世代と呼ばれる。アグタスでは、AYA世代にがんになり、40歳を超えた人や小児がんの経験がある人を、AYA世代+(プラス)と名付け、若いときにがんを発症した患者たち同士をつなげたり、必要な情報を提供できる場所づくりを始めた。
若いから知りたい仕事、恋、お金の事
アグタス代表の一人、桜林さんは35歳で乳がんを発症、肺への転移も見つかった。がん患者の会に参加する中、自ら発信する必要があると思うようになった。「患者会は沢山あるが、同世代の参加者が少なかった。がん=死、ではなくなりつつある中、必要なサービスやサポートは多様化しており、医療現場も行政も企業もニーズに追いついていない」と感じたという。そこで患者会などで知り合った同世代のがん患者に声をかけ、「アグタス」を立ち上げることにした。
共同代表を務める川口さんも「学校や仕事、恋愛、結婚、お金などAYA世代が知りたい情報を共有できる場所を作る必要があると思った」とアグタスの意義を語る。3歳で小児がんを患い、高次機能性障害を抱える園田さんは、外見から障害のあることが分かりずらく、周囲に相談できなかった自身の経験から「アグタスが相談できる場になれたら」と話す。
15日に開催される「アグタサロン」では、乳がんや大腸がんを発症したAYA世代のがん患者の講演やワークショップ、バレンタインチョコレートパーティなど、参加者同士が交流を深められる内容が予定されている。阿蘇さんは「同世代で悩みを話せる場所があることを知ってもらえたら」と話す。午後2時から4時。定員は25人。申込み等はメールでaya.g.plus@gmail.comまで。