神奈川県交通安全対策協議会が主唱する「年末の交通事故防止運動」が本日11日(金)から20日(日)まで実施される。スローガンは「無事故で年末 笑顔で新年」。大和警察署の平本雅命交通課長に運動のポイントを聞いた。
事故件数減少も二輪車は増加
今年の大和警察署管内の交通事故発生件数(11月末現在)は、826件で前年同期に比べて168件減少。神奈川県警で取り組んでいる、重点対策の事故発生状況は、高齢者と子どもの事故が335件で前年比61件減、自転車が219件で69件減、横断歩行者が86件で33件減といずれも減少傾向にある。
大和警察署では、高齢者や子どもを対象にした自治会や小学校での交通安全教室の実施や、運転免許の自主返納制度の呼びかけ、駐輪場でのワンポイント指導を実施。平本課長は、「コロナ禍で外出の機会が減っているのも一因だが、関係団体による日頃の見守り活動や、街頭活動、安全教育などの成果が出ているのでは」と分析する。
一方で、二輪車事故は238件で前年比17件増。同署では、二輪車を対象にした検問で注意喚起のチラシを配布したり、フードデリバリーの店舗に注意を促すなど対応をとっている。
早めの前照灯点灯を
今回の運動の重点は、「飲酒運転の根絶」「歩行者(特に高齢者)と自転車の交通事故防止」「全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底」の3点。運動のポイントについて平本課長は、「年末は飲酒する機会が増えるので、飲み会の際にはハンドルキーパーを決めるなどの工夫を。チャイルドシートは一部分だけしか装着せず、急ブレーキの際に子どもが車外に投げ出されるといったケースが見られるので、正しい装着の徹底を」と注意を呼びかける。
また、冬場は日没が早いため、早めの前照灯点灯を推奨する。「前照灯はロービームが40メートル先まで、ハイビームは100メートル先まで照らせる。対向車や街灯があるところではロービーム、暗いところではハイビームに切り替えるなど、効果的に使い分けてほしい」と語った。