市内つきみ野のアリーナつきみ野スポーツクラブ(以下、ATSC)に所属する本多灯(ともる)選手(19)が、4月3日から10日まで東京アクアティクスセンターで開催された「第97回日本選手権水泳競技大会」の男子200メートルバタフライで優勝。東京五輪2020への出場を決めた。
本多選手は、大会初日の3日に行われた400メートル個人メドレーにも出場。派遣標準記録はクリアしたものの3位に終わり(優勝は瀬戸大也選手)、悔しい思いをしていた。6日の200メートルバタフライでは「このレースに全てをぶつける気で泳ぎました」と強い決意で挑んだ。
レースは、五輪や世界選手権のメダリストで、すでに東京五輪出場を決めている瀬戸大也選手を予選、準決勝ともに抑え、トップタイムで決勝に進出。決勝は前半、瀬戸選手らに先行を許すも、最後の50メートルで一気に追い抜き、優勝を決めた。本多選手は「前半を落ち着いて泳げたことが勝因。隣の瀬戸大也さんに勝ちたかったので、冷静に自分の強みである最後の50メートルで抜くことを考えてレースをしました」と会心のレースを振り返った。タイムは準決勝、決勝ともに一人だけ1分54秒台を叩き出す力強さを見せた。
五輪出場が決まり「素直に代表内定できて本当に嬉しい。正直まだ実感が湧いていません。ただこの世界は何が起きても不思議ではないと思い、今を大事に、そして楽しみたいと思います」と笑顔でコメント。五輪での目標については「1分52秒台を狙い、瀬戸大也さんと一緒に表彰台に登ること」と力強くメダル宣言をした。
本多選手は、横浜市瀬谷区の出身。2001年生まれの19歳。3歳の頃から大和スイミングクラブ(当時)で水泳をはじめ、5歳からATSCで練習に励んでいる。
本多選手の五輪出場に同クラブの支配人で、大和市水泳協会会長の野口恒明氏は「コロナ禍の中、思うようなトレーニングが出来なかった事もあったと思いますが、よく頑張りました。ラスト5メートルは感動!五輪では更なる飛躍を信じています」と健闘を称え、エールを送った。