高齢者のために施設や住まいを紹介したり外国籍県民の就労を支援している公益社団法人横浜市福祉事業経営者会が1月12日、「外国籍介護人材雇用セミナー」をシリウスで開催した。セミナーでは大和市からは社会福祉法人プレマ会の古谷田紀(みち)夫(お)理事長が、外国籍人材を雇用する事例について発表した。
セミナーは同会が神奈川県からの委託で毎年県内各地で5回開催しており、大和では昨年に続いて2年連続。今回は実際に外国人を雇用している現状や課題などについて、プレマ会と社会福祉法人竹生会(磯子区)が発表した。
採用は人物本位文化の違い認識
現在16人の外国人を雇用しているプレマ会の古谷田理事長は2003年の法人設立当初から国籍にこだわらず人物本位で採用していたと話す。「当時は介護人材が不足する認識はなかった」と打ち明けた。その後いわゆる団塊ジュニアが現役を退く「2040年問題」を見据え、法人の事業計画の中に人材不足への対応として外国人雇用の促進を明記。経済連携協定(EPA)に基づく介護福祉士や技能実習生などを積極的に採用している現状を紹介した。
セミナーには県内の介護施設運営者らが参加。発表の後には、外国人の採用に対する疑問や不安などについて質問が飛んだ。古谷田理事長は「プライペートの問題にどこまで介入するか判断が難しい」「文化の違いなどもあり日本人と異なる配慮も必要」などと回答。またコロナ禍で移動をはじめ制限された生活を強いられていることから「ストレスもたまっている。メンタルの部分のフォローも大切」と語った。