女子サッカーの大和シルフィードは濱本まりん選手(27)とプロ契約を結んだと発表した。シルフィードがプロ契約するのは濱本選手が初。大多和亮介社長は「WEリーグ参入に向けた第1歩」と語った。
濱本選手は京都府出身。大坂桐蔭高校、吉備国際大学から岡山湯郷Belleに入団。AC長野パルセイロレディースを経て2020年に大和シルフィードに移籍した。豊富な運動量と攻守にわたる粘り強いプレーが特長で、昨シーズンはキャプテンを務めチームトップとなる7得点を挙げている。大田和社長は「決定力や粘り強さなどの技術面もさることながら、観ている人に気持ちが伝わるプレーをピッチ上で表現できる稀有な選手」と評価した。
今回のプロ契約について濱本選手は「チームが2部に降格した中でこのような環境を用意してもらい感謝している。期待と責任を感じる。身の引き締まる思いで、この環境を最大限に生かしたい」とコメントした。
プロクラブとしての健全な成長サイクル
選手は雇用に協力してくれた企業でフルタイムで勤務した後、2時間の全体練習をする毎日を送る。濱本選手はこれまで「体はもちろん頭が疲れた状態で練習していた。疲労が抜けず、練習後のフィジカルトレーニングなど必要と思っていても翌日の仕事やパフォーマンスのことを考えるとできなかった」と振り返る。選手の多くが同じジレンマを抱える中、2021年に誕生したのが女子サッカーのプロリーグ「WEリーグ」だ。
「WEリーグ」は最低年収や出場時間などを満たしたプロ契約選手15人以上という算入の基準がある。シルフィードは「WE」参入を目指しており大田和社長は「濱本選手のプロ契約はあくまで第一歩。現在の財政規模ではとても不可能だがあと14人のプロ契約を目指したい。選手たちも実力でその枠を掴み取って欲しい」と語る。またプロ選手を輩出したことで「チームとして見えた課題などを整理し、結果を出して国内外から獲得の申し出があった選手が『それでも大和シルフィードと契約したい』と言ってくれるような魅力あるクラブにする。そうしたプロクラブとしての健全な成長サイクルを回していくきっかけになれば」と先を見据えた。
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