市内で障がい者の余暇活動を支援してきたボランティア団体「障がい者支援ハウス 萌」(森正子代表)が5月28日、市保健福祉センターでお別れ会を行った。利用者、保護者、ボランティアら60人以上が集まり、惜しまれながらも約15年の活動に幕を閉じた。
ボランティアメンバーの高齢化に伴い、2019年頃に一度活動を終えようとしていた。当時もお別れ会を実施予定だったが、台風で中止に。以降もコロナ禍で実施が叶わずにいた。「残すところはお別れ会のみ」の状態が続いていたが、ようやく4年越しに実現することができた。久しぶりの再会に最初は緊張していたが、ボランティアメンバーたちによる「久しぶりだね」「元気だった?」などの声かけにより、次第に会場内には笑顔が戻り始めた。
お別れ会は活動の柱にもなっていた「音楽」を中心に進行していった。当日は座間市在住で全盲・肢体不自由の障がいがあるピアニスト・古西夜香さん(27)を招き、萌がリクエストした「ジブリメドレー」「サザエさん」「宇宙戦艦ヤマト」などを演奏し、会場を沸かせた。
そのほかには利用者の自己紹介や、全員参加の「トーンチャイム」を使った演奏も行われた。
お別れ会の終盤、森正子代表(77)が「たくさんの思い出をありがとう。活動は終えますが、また会えるのを楽しみにしています」とあいさつをすると「野に咲く花のように」の伴奏が流れ、今までの活動に思いを馳せながら幕を閉じた。
これまでの歩み
同団体は05年から「障がい者とその家族に対して地域での豊かな生活を支援する」ことを目的に発足し、今までに50人以上のボランティアとともに活動を続けてきた。
名前の由来は森代表が好きな「萌色」から。これまで歌やものづくり、泉の森でのデイキャンプやクリスマス会など、思い出は数えきれない。反省会を開いて「どうやったら楽しめるか」を全員で考えることもあった。
森代表は「ボランティアのみなさんが協力してくれたおかげ。大切な友だちもできました」と感謝の言葉を述べた。