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徒然想 連載305 花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

公開:2023年8月4日

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徒然想  連載305

 今月は、至道無難(しどうぶなん)、唯揀択(ただけんじゃく)を嫌う。但だ憎愛莫(な)ければ、洞然(とうねん)として明白なり、です。

 出典は、中国、隋代、鑑智僧璨(かんちそうさん)撰、『信心銘(しんじんめい』。

 意は、本当の道はむずかしいことがない。ただ取捨選択をきらうだけだ。好き嫌いさえしなければ、すっぱりと明らかになる ということです。

 古来、中国の禅僧は、人間の理想的な生き方を追い求め、そこから得た体験を弟子たちに詩や歌で溶き示すことが多々あり、こうした詩や歌を「修道偈(しゅうどうげ)」と言っている。これは道を修める心構えが中心テーマであるが、ここで共通して言われているのは、「道は近きにあり」ということです。


 だが私たちにはそれが容易には理解できない。道とは遥か彼方にあるとばかり考えてしまう。ではなぜかというと、私たちの側に、自己中心の選り好みがあるからだと、諭しています。好きだと言って愛着し、憎いと言って忌み嫌う。それは美しい自然の景色を自分の色眼鏡で見てしまうようなものですと説いています。自分勝手な色眼鏡で見てしまうと、どんな美しい景色もなんの風情も無くなってしまう。

 師は説く。一度エゴという自分勝手な色眼鏡を取ってよく見なさい。道は目の前に開けていると。

    桃蹊庵主 合掌

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