徒然想 連載305 花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄
今月は、至道無難(しどうぶなん)、唯揀択(ただけんじゃく)を嫌う。但だ憎愛莫(な)ければ、洞然(とうねん)として明白なり、です。
出典は、中国、隋代、鑑智僧璨(かんちそうさん)撰、『信心銘(しんじんめい』。
意は、本当の道はむずかしいことがない。ただ取捨選択をきらうだけだ。好き嫌いさえしなければ、すっぱりと明らかになる ということです。
古来、中国の禅僧は、人間の理想的な生き方を追い求め、そこから得た体験を弟子たちに詩や歌で溶き示すことが多々あり、こうした詩や歌を「修道偈(しゅうどうげ)」と言っている。これは道を修める心構えが中心テーマであるが、ここで共通して言われているのは、「道は近きにあり」ということです。
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