市内にジムを構え、大和発のプロキックボクサー育成に取り組む 百瀬 竜徳さん 中央在住 44歳
熱く優しいファイター
○…小学4年生の教え子が来月、キックボクシングの本場・タイのバンコクで開かれる世界大会に挑戦する。元「K―1ファイター」として経験したプロの世界に「大和発」の選手を送り込むべく、後進の育成に努めてきた。「堂々と世界の頂を目指してほしい」と語る表情は優しい。大和南にあるジム「Refre,K」の会長として現在、プロを志す小学生や高校生らを指導する。
○…横浜市旭区に生まれ、小学校卒業を機に、大和市へ移り住んだ。上和田中学校ではサッカー部に所属したが、小中学生のころはテレビで観るプロレスやボクシングなど格闘技に魅せられた。高校卒業後は自動車部品の製造会社に就職。身長186cmという恵まれた体格もあり「あこがれのリングに立ってみたい」と、1年勤めた後に退職し、19歳でキックボクシングを始めた。
○…才能はすぐに開花した。全日本新空手道選手権を制し、21歳でK―1デビューを果たした。リングで味わった勝利の美酒と辛酸の味。「競技の魅力は勝ち負けだけでは測れない」。そんな境地に至った30歳の時に引退を決断し、妻とともにジムを立ち上げた。現在、およそ200人の会員が通う。減量、リフレッシュなど「目的はさまざま。皆さんの明日の糧になれば」との思いで会員たちに情熱を注ぐ。
○…大和に暮らして30年が過ぎた。「自然豊かな大好きな地元に、キックボクシングで恩返しがしたい」と明かす。世界チャンピオンの輩出を「恩返し」の一つに挙げ、2月は選手のバンコク遠征に帯同する。「キックを通じて、ご縁を頂いた方たちの人生に少しでも貢献できたら、それは何よりうれしいことです」。大和には指導力に長けた、熱く優しいファイターがいる。
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