一般財団法人東京マラソン財団主催のイベントでギネス記録を更新した 清水 明義さん 中央林間在住 69歳
孫想いの遅咲きランナー
○…「こんなチャンスは二度と来ない」と今回のギネス記録更新の挑戦に応募した。100人以上でバトンをつなぐ中、自分の番が回ってくると「今回の参加者で最高齢です」とアナウンスが流れた。「他のランナーよりも声援が大きかった」と頬を赤らめる。達成の瞬間を見届けた時は「素直にうれしかった」。今月末に届くという記録更新の証明書は「一生の宝物になる」と満面の笑みで話す。
○…赤城山からの空っ風が吹き下ろす群馬県太田市で生まれた。幼少期からスポーツが好きで、小学生のころは通学路のバスケットコートでよく遊んでいた。中学へ入学後は、近所の先輩の誘いを受け陸上部に所属し、主将も務めた。「運動会では皆に注目されていた」とはにかむ。地元の高校に進学後は部活動はせず、片道10Kmの道のりを自転車で通った。「風が強い日は大変だった」と笑顔で振り返る。
○…その後、神奈川大学で貿易について学び、輸出専門の会社に就職。27歳で結婚した直後に転勤が決まり、6年半を台湾の台北で過ごした。帰国後に妻の実家で暮らすことになり、中央林間へ移住した。自身の健康を意識し始めた40歳のころ、「中学で陸上を辞めてしまい、心残りになっていた。忘れ物を取り戻したい」とマラソンを始めた。少しずつ勘を取り戻すと、56歳からは競技にも参加し始めた。
○…東京マラソンには、第1回大会から参加しており「自分にとって特別な大会になっている」という。マラソン以外の楽しみは3人の孫に会うこと。「『じぃじと一緒にマラソンを走りたい』と言われた。いつか実現できたら」とうれしそうな表情で語る。孫の夢を叶えるため、今日も30Kmの練習コースを駆け抜ける。
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