神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
大和版 公開:2024年7月5日 エリアトップへ

徒然想 連載316 花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

公開:2024年7月5日

  • X
  • LINE
  • hatena
徒然想  連載316

 今月は、「吉日(きちにち)に悪をなすに必ず凶なり。悪日(あくにち)に善を行うに必ず吉なり」といえり。吉凶は人によりて、日によらず、です。

 出典は 鎌倉代、吉田兼好『徒然草』第九十一段より。

 意は、昔から「吉日だからといって悪事をなせば、必ず悪い結果に終わる。逆に凶の日であっても善事を行えば、必ず善い結果を生ずる」と言われている。吉とか凶とかいうのは、その人の行為の善悪に基づくもので、吉日とか凶日があらかじめ決まっているのではない、ということです。

 中国から「陰陽道」と共に入ってきた日時を吉凶で区別する考え方は鎌倉時代にもあったようですが、「大安」や「仏滅」と言って、暦の上で日柄(ひがら)の吉凶を区別する六曜が現代の形に定着したのは江戸時代末期からのこと。

 行為の結果は、日の善し悪しとは無関係で、それを行う人の問題であるのだから、日ごろから善い行いを心掛けることが大切だと教えているのです。

 秀でた歌人だった兼好ですが、世の無常を感じて出家しました。そして、地位や名誉などより自分の心が豊かであることの方が大切である、と説いています。

桃蹊庵主 合掌

大和版のコラム最新6

徒然想  連載320

徒然想 連載320

花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

11月1日

徒然想  連載319

徒然想 連載319

花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

10月11日

徒然想  連載318

徒然想 連載318

花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

9月6日

徒然想  連載317

徒然想 連載317

花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

8月2日

徒然想  連載316

徒然想 連載316

花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

7月5日

徒然想  連載315

徒然想 連載315

花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

6月7日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 11月22日0:00更新

  • 11月8日0:00更新

  • 11月1日0:00更新

大和版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook