徒然想 連載320 花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄
今月は瞋(いかり)を以て瞋に報い、打を以て打に報ゆることを得ざれ、です。
出典は中国『梵網経』第二十一、軽戒。
意は、怒りの心を抱いている人に対して、怒りをぶつけてはならない。殴った人を殴り返してはならない、ということです。この文言は報復を禁じたものです。仏教の立場は暴に報いるに暴をもってすることは許されない事なのです。
原始経典『ダンマパダ』(法句経)にも「実にこの世においては怨みに報いるに怨みを以ていたならば、ついに怨みの息(や)むことはない。怨みを捨ててこそ息む。これは永遠の真理である」と書かれています。
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