桜丘学習センターを拠点に活動する手話サークル「双和会」(田邊季子会長)が来年1月、創立50周年を迎える。手話を目的とした市民団体がまだ珍しい時代に発足し、耳が不自由な人から教わりながら会員らは手話を習得してきた。12月8日(日)には市保健福祉センターで記念大会が予定され、来場者に手話劇などを披露する。
耳の不自由な人と手話を学びたい人をつなぎ、一つの輪(和)となる。「双和会」にはそんな思いが込められている。
創立メンバーである田邊季子会長(90)は「当時、大和市内で手話サークルは珍しい存在だった」と振り返る。
そんな「草分け」として10人で始まった活動は来年1月で半世紀の節目を迎える。耳の不自由な人から手話を教わるという当時のスタイルは今も続き、毎週火曜の活動日には手話通訳者の資格を取得した会員らとともに指導にあたっている。
感謝を伝えたい
現在、会員はおよそ70人。小学生から90歳代まで年代は幅広く、女性が8割を占める。
5日午後6時、桜丘学習センターにはおよそ30人の会員が集まり、12月の記念大会に向けて手話劇や手話による歌の練習が行われていた。
「乗車されたお客様に手話で『ありがとう』の気持ちを伝えたくて始めた」という竹野美津枝さん(75)は、元タクシー運転手だ。
入会から今年で23年。「まだまだ練習は必要だが、手話で自分の思いを伝えられるようになったと思う。記念大会が手話を広めるきっかけの一つになれば」。記念大会の実行委員長を務める竹野さんはそう話している。
記念大会は12月8日(日)市保健福祉センター(鶴間1の31の7)で午後1時〜4時。入場は無料。事前申し込み不要。
記念式典や「浦島太郎」を題材にした手話劇のほか、NHKの手話ニュースでキャスターを務めていた八百谷梨江氏による記念講演などを予定している。
問い合わせは竹野さん【電話】046・267・0117へ。